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保土ヶ谷モックセンター のブログ

携帯電話スマートフォンのモックアップを販売している保土ヶ谷モックセンターの中の人のブログです。最低週に1度は更新したいと思います。弊社の業務に関するお問合わせは弊社ホームページのお問い合わせフォームや電話窓口にお寄せ下さい。

ヤマト運輸を始めとした、最近の運送業者が大変だ論争にちょっとした違和感

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 ここ数年のネット通販隆盛の影響で、ヤマト運輸を始めとした運送業者が非常に苦労しているというニュースがテレビ新聞ネットニュースで連日のように報じられております。

headlines.yahoo.co.jp

 そして、この一連の報道に対して、世論はおおむね運送会社に対して同情的で、そういった意見が多数派を占めているのではないかと思われます。


 弊社も2008年の創業時から今まで絶えずお世話になり続けていますので、セールスドライバー(SD)さんの仕事の余裕が年々失われつつ有るのを目の当たりにしてまいりましたし、本当に頭の下がる思いでおります。
 過去には佐川さんや日本郵便さんも併用したことがありますが、サービス品質が格段に違いますので、ここ数年は、国内配送を全てヤマト運輸さんにお願いし続けています。
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 ですのでSDさんが本当に日々過酷な労働で苦しんでいるという点については、全くもって気の毒であり、一刻も早い正常化を求めるものであります。


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 ただし、ヤマト運輸さんの経営陣が取ってきたこれまでの対応については首を傾げざるを得ないと、私は考えております。

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www.asahi.com


 ヤマト運輸さんがどうして苦境に陥ったのか、その原因は火を見るよりも明らかで、アマゾンとの無理な契約にあります。
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 一部報道によるとアマゾンとの配送契約は1個平均250円で請け負っているとの事ですが、それによってあたかも消費者全体の問題として、消費者側がヤマト運輸さんに協力をしなければならないかのように言われるのは、それは少し筋が違うのではないでしょうか。
 アマゾンの仕事を安請け合いした結果ヤマト運輸さんが苦しくなったから、それでは消費者が協力しようというのではなく、そもそもの原因であるアマゾンとの契約のあり方を見直して、それによってSDさんの給料が誰もが羨むような高待遇になれば自ずとドライバー不足は解消できる筈ですし、もしくはアマゾンと折り合えずに運送個数を減らすことになれば、それはそれで消費者の協力を仰がずとも目下の課題が簡単に解決出来るのでありまして、いずれにしても、まず真っ先に打ち出すべき対策は、アマゾンとの付き合い方の見直し、という事になるのが自然なのではないでしょうか。


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 運送会社の負担を軽減させる方法の1つとして、宅配ボックスの普及拡大が叫ばれています。
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 現状でも規模が大きかったり設備が充実している分譲マンションには宅配ボックスの設置が始まりつつあるようですが、SDさんいわく、どこのマンションでも宅配ボックスの容量が全く足りておらず、収まりきらない荷物は宅配ボックスが無いお宅と全く同じように再配達する事になると伺いました。
 弊社のご注文でも稀に「不在時は宅配ボックスへ」と記載されるお客様がおられますが、少なくともヤマトさんや佐川さんのような取扱個数の多い運送会社は、わざわざ「宅配ボックスへ」と注意されなくても宅配ボックスに入れようと心掛けておられます。
 ですので、もしも「宅配ボックスがあるのに入れてもらえない」とお悩みの方がおられましたら、住所欄に「不在時は宅配ボックスへ」と注意書きをするよりも前に、マンションの理事会に対して宅配ボックスの拡充を提起して頂いたほうが良いのではないかと、そのように考えております。
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 また、今後の宅配ボックスの利用拡大に向けた取り組みについてですが、個々の民間企業が単独で動くのも大変ですし、国や自治体に働きかけるのでは時間がものすごくかかってしまいますので、大手の運送会社が共同出資する形で、宅配ボックスの設置拡大を行う特別会社を設立してはどうかと、私は考えています。
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 宅配ボックスの設置ともなりますと、まずは分譲マンションや賃貸アパートなどの集合住宅がメインになろうかと思います。福井県あわら市のように一戸建て住宅向け宅配ボックスの試験運用をする例もあるようですが、自治体を絡めず民間企業だけで1軒1軒に説明して合意を得て回るのは時間的にもコスト的にもなかなか難しいと思いますので、まず優先順位としては集合住宅向けを考えていきたい所です。
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 そして、設置費用をどのように負担していくのかについてですが、ここに東京や横浜市の公営バスのバス停のような広告スキームを取り入れられないものでしょうか。
 宅配ボックスに広告機能を持たせたり、宅配ボックスの特別会社が認めた企業だけがポスティングを行うのを許可するなどして収益を得る仕組みを構築し、それによって設置費用を賄っていくのです。
特に賃貸住宅については大家さんが設置費用の負担を嫌がるのは目に見えていますし、分譲マンションでも理事会に欠かさず参加するようなご高齢の方々に宅配ボックスの必要性を認知して頂くだけでも大変なのに、更に費用負担を求めては実現が遠のく一方ですので、原則として分譲マンションにも賃貸アパートにも設置費用を求めないスキームこそが、早急な設置拡大に何より不可欠です。
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 一連の運送会社が大変だという論争の中で、なぜかあまり名前が上がってこないのが日本郵便です。テレビでは頻繁に松本人志さんのCMを打っている割には、大変だという話を聞きません。
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 弊社では2011年から2012年あたりにかけて日本郵便ゆうパックを利用していた時期があり、この会社のスキームのようなものを実感した経験があるのですが、大手2社と比べて労組が強いのと、日通のペリカン便と事業統合した時のバタバタが未だに尾を引いて、あまり業務の拡大に積極的でない印象を持っています。
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 ただ、仮に今後ヤマト運輸さんがアマゾンと契約交渉を行って、その行方が芳しくなかったとした場合、一度断った佐川急便が再び手を挙げるとは考えられませんので、お鉢が回ってくるとすれば、既にアマゾンの仕事のうち一部を担っていると言われる日本郵便しかありません。果たして、その時日本郵便は仕事を請け負うのでしょうか。
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 日本郵政グループは、持株比率の約8割が国となっておりますので、国、および国民の1人とすれば、もうちょっと頑張ってお金を稼いでくれなければ困る、という気持ちもないわけではありません。サービス残業が生じるような無理な働き方は求めませんが、平日の夕方5時で閉店するような昭和感覚の働き方はこのご時世に認められないわけでして、もう少し頑張っていただいて、せめてサービス品質で上位2社と競えるようになってもらわなければなりません。
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 日本郵便が普通の運送会社レベルに向上してくれさえすれば、まともな市場競争が成り立つようになって一部に過剰に偏るような事態にはならずに済むのではないでしょうか。
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 「運送会社が大変だから消費を控えましょう!」みたいな話の流れになってしまっては、国全体にとって芳しくありません。

 実店舗でもネット通販でも消費者がどこで買い物をしようと全く自由なわけです。

 さらに言えば、ネット通販が便利になることは都市部への人口一極集中を緩和させる為の1つの材料にもなるのでありまして、したがってこの度の運送会社をめぐる一連の論争につきましては、願わくば運送個数を抑えるとか、サービスレベルを下げるといった後ろ向きな対策ではなく、前向きな対策で今後進めていって欲しいものだと、そのように私は考えております。




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