保土ヶ谷モックセンター のブログ

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てるみくらぶ経営破綻のニュースを聞きながら

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 旅行ツアー販売会社のてるみくらぶが経営破綻をし、非常に多くの方が損害を被っているというニュースが世間を賑わせています。


www.asahi.com


 私自身は最後に海外旅行をしてから9年が経つほどで、てるみくらぶという会社にも全く縁もゆかりもありません。

 ただ、経営破綻をした経緯について、とりわけ破綻直前になって「現金一括払いキャンペーン」なるものを行っていたという話を聞きまして、そこが私の興味を引きました。

 と言いますのも、資金繰りが苦しくなってくると、とにかく現金でお支払いを頂けるのが嬉しくて、非常に助かるというのは弊社にも経験のある感情ですので、身につまされますし、もしも弊社が左前になったとしても、ああいう風に悪あがきをして他人様に迷惑をかけてはいけないなぁと、肝に銘じたというわけです。


 弊社も今から8年前、普通の携帯ショップを開業してみたもののサッパリうまくいかずに苦しんでいた時期がありました。日々の資金繰りのことで毎日頭がいっぱいになり、気持ちの余裕は1ミリほども生まれず、それこそてるみくらぶのような現金一括払いキャンペーンをやった事もありました。

 細かい説明をするとややこしくなりますので端折りますが、現金一括払いで受け取った代金はおいおい元請け代理店に対しての仕入れ代金の支払原資となるわけです。
 それを目先の運転資金に使ってしまえば、その後どうなるでしょうか。それを後先考えずにやってしまうほど、当時の私は余裕を失っておりまして、そしてその当時の記憶がフラッシュバックするような感覚を覚えたのが、今回のてるみくらぶの騒動だったのであります。


 幸い当時の私にはスポンサー的な方がいらっしゃったのもあり、後先考えずに手を付けた現金一括払いキャンペーンの後始末で取引先に物理的な迷惑をおかけする事にはならずに済みました。
 が、人間は苦しくなると同じ過ちを犯しやすくなりますので、注意する必要があります。もしも弊社が突然何の前触れもなく「銀行振込優待キャンペーン」などを始めた暁には、これは危ないと警戒して頂けますと幸いに存じます。


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 てるみくらぶの経営が傾き始めた最初のキッカケは、中高年向けに注力し始めた事だと言われております。それまでの販売形態は比較的若い世代向けのインターネット販売が主力で、合理的でローコストな経営ができたものの、ネット販売の競合が増えて厳しくなってきたのを理由として、ややもすればアナログな手法のマーケティング戦略で中高年客の取り込みを図ったのだそうです。
 そしてその代償として、新聞広告などのコストが膨れ上がって収益力を低下させていったという事なのだそうです。


 この点も私は関心を持ちました。


 最近は中高年の方でもネットを活用される場合が少なくありませんが、ただし若い世代のような幅広い情報収集能力や行動力を伴っている中高年の方となると、依然として少数派であります。現状においてもネットの比較サイトよりも新聞やテレビなどのオールドメディア広告のほうが訴求力があります。
 しかし、そういったオールドメディアへの広告出稿は著しく高コストであります。ですから、格安ツアーをこういった方面で訴求しようと考えるのは、どだい無理があったのではないでしょうか。


 この点は携帯電話業界も全く無関係ではないと私は考えております。

 
 最近はワイモバイルやUQモバイルのようなサブブランド勢だけでなく、楽天モバイルやマイネオのような純粋なMVNOキャリアも頻繁にテレビコマーシャルを打つようになりましたが、これもある意味でてるみくらぶのやっている事と同じなのではないか?と考えられませんでしょうか。

 楽天にしてもマイネオにしても親会社には潤沢な資金力がありますので経営破綻を喫して顧客や取引先に重大な損害を与える事態にまでは至らないでしょうが、頑張っても頑張っても広告費ばかり嵩んで一向に利益が上がらない状態に陥る可能性は、大いにあります。
 そしてそうなると、潤沢な資金力など望むべくもないその他大多数のMVNOキャリアにとって、もはやこんな商売続けられる筈もない、焼け野原になってしまわないでしょうか。


 それは市場環境や、携帯電話業界全般にとって大変不幸な事だと指摘しておかなければなりません。


 もう一つ付け加えておきますと、ワイモバイルの顧客層は、もしかしたら中高年層が多いのではないか?という風に私は考えておりまして、仮にその考えが正しければ、やはり中高年向け特有の様々なコストが嵩むようになって収益力を逼迫させる恐れが出てくるのではないでしょうか。

 特にワイモバイルは他のMVNOキャリアとは違い、既に非常に多くのキャリアショップを展開しております。中高年層から支持される理由の1つもここにあって、「もしものことがあった時にお店があったほうが頼もしい」という理由からワイモバイルを選ばれている中高年層の顧客に対する様々なフォローの負担が、全国各地のキャリアショップに重くのしかかってくるのではないでしょうか。
 そうなってくると、ワイモバイルのキャリアショップを経営している代理店各社が経営を諦めるか、もしくはワイモバイルが代理店に対する支援金などを積み増すことでキャリアショップ網の維持を図る必要に迫られる筈です。


 私が色々と想像し過ぎている面はありますが、てるみくらぶの問題は決して対岸の火事では済まされないだろうと、私はそのように考えております。



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 消費者の側に立って今後のことを考えた場合、やはり激安ビジネスモデルについては常に警戒を怠ってはいけないのだろうという事になると思います。

 ネット販売の業者と肩を並べられるくらい極端に安い格安ツアーの広告を割高な大手新聞に載せて、それでうまくやっていける筈がないのですし、そこに大金をつぎ込むのは、大変危険であるという気持ちを持つ必要があります。


 380円で3色セットで売られているものを本物のスマートフォンだと思いこむのも危険ですし、過度に安い商品は気をつけるべきだと、そんな感じでまとめておきたいと思います。





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