モックセンター のブログ

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接客が高級サービスとなる日

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 ここ数年の我が国において、様々な場面で人手不足が叫ばれております。コンビニや外食チェーン、介護や引っ越し屋さんetcと人手不足とされる職種は幅広く存在するわけですが、その多くに共通して言えるのは、何らかの形で接客業務に携わる分野にそういった傾向が強く出ているという事ではないかと思います。


 私が時々利用させていただく某所のコンビニエンスストアでは深夜帯に働く人が全く足りていないらしく、かなりご高齢の男性オーナーが自ら店頭に立ち、レジ打ちなどをなさっています。
 ご高齢なので仕方がない事ですが、袋詰めをする時には手が震えてしまって上手に袋に商品を入れられない場合もあり、そういう時は「私がやりますから!」と、セルフで袋詰めをしたりしております。

 また、店員さんのほとんどが外国の方というコンビニも珍しくなくなりました。西谷駅界隈のコンビニにもそういった所がありますが、私としましては、母国語の他に第二言語として日本語を操るというのはそれだけですごい事ですから、そういう、バイリンガルというスキルを持つ方々がいつまで最低賃金近い給与で働き続けてくれるのかという先々に対する不安が募って仕方ありません。

 今でも日本人でバイリンガルの人であれば、それだけでそこそこ待遇の良い仕事に従事出来るでしょうから、きっと近い将来、コンビニで働く外国人の方々もバイリンガルの日本人と同じように待遇の良い別の仕事に転職してしまい、いよいよ誰もコンビニで働いてくれなくなる日が来るのではないか?と危惧しているのです。


 そうなってくると、接客係として人に働いてもらうためには相応の給料を支払わなければ誰も来てくれず、したがって接客が高級サービスのようになっていくのではないだろうかと、私は今後を展望しているというわけです。


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 今の若い人達はご存知ないかもしれませんが、今から20年前くらいのデパートのエレベーターには必ずと言っていいほど「エレベーターガール」と呼ばれる女性の従業員さんがいて、エレベーターに乗る時にその女性従業員さんに「○階をお願いします」と伝えるだけで、その階に止まるボタンを押してくれるというサービスが行われていました。

 私は高校時代に通学で渋谷駅を利用しており、その当時の東急デパート渋谷店にラジコンのコースや模型店などがありましたので、たまに見に行く機会がありました。それで東急デパートのエレベーターに乗るわけですが、そうするとエレベーターガールの従業員さんが私のようなうだつの上がらない男性高校生に対しても、非常に丁寧にご対応してくださったものでした。

 今にして思えば、当時は接客サービスなどタダで受けられるのが当たり前かのような、そういう時代でありました。どこでどんなサービスを受けるにも、買い物をするにも、だいたい何らかの形で接客を受けるのが当たり前であり、その感覚が染み付いている人が、今の時代にも結構大勢いらっしゃっていて、そういう感覚が染み付いている人にとっては、昨今の人手不足に対応した様々なシステマチックな物事に拒絶反応を起こしたり、トラブルにまで発展するケースが出てしまっているという事ではないかと思います。


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 居酒屋チェーンでは定番となりつつあるタッチパネル式の注文システム然り、コンビニでお酒やタバコを買う時に20歳以上ですよとタッチさせるシステム然り、そういったものに拒絶反応を示す、お年を召した方々の話があちこちから漏れ伝わってくるわけですが、果たして、これくらいの無人化すら対応出来ない人達は、これからの超人手不足時代をどうやって生き抜いていかれるのか、私は不思議で仕方ありません。

 中国では比較的お年を召された方々でもウィーチャットペイやアリペイみたいなものを使う人が少なくないと言います。それは今の所都市部に限られるでしょうが、そういったものに適応していかないとならない時代が日本にも当然来ると思います。なぜなら、超人手不足でいやが上にもそうせざるを得ないからです。
 日本のお年を召されている方々に対し、そういった現実をそろそろ見せていかなければならない時期が来ると思いますが、果たしていかがなものでしょうか。


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getnews.jp


 何ヶ月も前に読んだこの記事の事を今でもモヤモヤと考え続けておりました。こういった感覚は必ずしもご高齢者ばかりでは無いという事を私も日頃の業務の中から感じていたのもありまして、日本はこれからどうなっていくのかなという、不安のようなものに繋がっておりました。

 
 超人手不足で世の中が息詰まるようになったら、その時はその時でなるようになるのでしょうが、適応できない人々を震源とした新たな格差のようなものにならなければ良いなと、願ってやみません。