モックセンター のブログ

携帯電話スマートフォンのモックアップを販売しているモックセンターの中の人のブログです。中の人はTVチャンピオンケータイ通選手権の出場者でもあります。最低週に1度は更新したいと思います。弊社の業務に関するお問合わせは弊社ホームページのお問い合わせフォームや電話窓口にお寄せ下さい。

おかげさまで創業10周年となりました

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 弊社平間通信株式会社は2018年5月1日に無事、創業10周年を迎えることが出来ました。


 普通は創業10周年ともなればそれなりにスペシャル感のあるものを打ち出すものだと思いますが、弊社では取り立てて何をするでもなく、ただただゴールデンウィークの間に挟まれた2日間の営業日という風に過ごしております。

 私自身があまり、イベント的なものをやろうと考える方でも無ければ、功名心みたいなものも薄く、有名人になりたい願望が皆無なのもありまして、ですからこれに乗じて何かをやるわけでもなく、淡々としめやかに過ごすことにしております。


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 簡単にこの10年間を振り返りますと、私が愛した携帯電話業界はスマートフォンブームに沸く一方で、日本人や日本企業の存在感が年を追う毎に薄くなっていくという感想になります。

 最近の若い方々には想像も出来ない事だと思いますが、2000年代初頭における世界の携帯電話業界の先頭をひた走っていたのが、我が国のメーカーやキャリアやコンテンツプロバイダーだったわけです。世界中が日本のiモードに注目し、写メールに驚嘆し、そしてゲームアプリに羨望の声を挙げ続けたのです。
 それが今や、世界のコンシューマーに「これが日本だ」と胸を張れるものが、せいぜい部品が何種類かあるといった程度で、存在感を示せなくなってしまいました。

 その一連の流れをただただ呆然と見守ることしか出来ず、何一つとして貢献できる事がなかった私自身について、あまりポジティブな自己評価を与えられないでいるといった感じの、この10年間でありました。


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 かなり大雑把な数字ではありますが、ドコモの2016年度の売上が約4.6兆円、KDDIの同年度連結売上高が約4.7兆円、ソフトバンクの同年度連結売上高が約8.9兆円ありまして、非常にざっくりとソフトバンクのモバイルの売上を半分の4.5兆円とみなしますと、MNO3キャリアの売上だけでも13.8兆円のお金が1年で動いているという事でして、これは国内のあらゆる産業の中でもかなり上の方に位置する巨額の市場規模です。日本の自動車産業では新車の販売額が年間15兆前後だそうですから、自動車産業と比肩すると言っても大げさでもないでしょう。

 もちろんキャリア以外にも販売代理店やインフラ・端末メーカーや部品メーカーやアプリメーカーやアクセサリーメーカー等など、様々な関連事業が連なっておりますので、携帯電話業界にうまく関わり続ければ、依然としてその市場規模、そして恩恵に浴することが出来るという風に言えるかと思います。


 私は20代前半の携帯業界に入りたての頃に勤め先の上司に上記のような事を教わって、それ以来ただ単純に携帯電話が面白いから働くといった以上の意義や将来性を感じ、そして携帯電話業界にしがみついて生きる決心のようなものを持ちました。


 それらの決心が今こうして、平間通信株式会社であり、保土ヶ谷モックセンターとして今日に息づいているのですが、10年続けられたのは良い事だけれども、創業当初に考えていたような経営的なものや携帯電話業界に与えたいと思っていたインパクトが全く満たされておらず、率直に言って非常に不満であり、ただただ自己反省の日々を送っております。


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 弊社では昨秋から山梨県において農家の真似事みたいなものを始めまして、それ以降、畑の近隣におられる本当に様々な方々からのご支援やご指導のおかげもあり、当初想定していたのと比べると順調に事が進んでおります。

 インターネットで検索すれば調べられないもの等無いと思っていたのが、いやはや、こんなにもわからない事だらけだったのかとか、調べられない事だらけだったのかと、まるで自分一人が大航海時代を生きる船乗りのような気分で、全く新しい知見に触れて、錆びつきがちな脳を活性化させております。


 世の中は依然としてわからない事だらけだと、それが楽しくて毎週欠かさず山梨県を訪れております。


 また、農業周辺にも様々な課題があって、よく知られているような後継者不足の問題であるとか、耕作放棄地の問題であるとか、野生生物による食害の問題であるとか、実に様々な問題について農家の皆さんから直接お話を伺っております。

 山梨に縁もゆかりもなければ農業経験も持たない横浜の人間が突然現れたという事で、皆さんはたいそう喜んでくれ、そして諸課題について胸襟を開いて語って下さいます。
 そしてそれは、私に新しい使命のようなものを与えられているのかもしれない、とも思うようになりました。


 人間がこれからも携帯電話を手放せない日々を送り続けるように、人間はこれからも自然の恵みから食べ物を得続けなければならないわけでして、そのあたりの将来性は携帯電話業界にも農業にも通底するものがあると、私は感じています。


 ですから、これらの諸課題においても、おこがましいとは思いつつ、何らかの形で首を突っ込んでいきたいと考えております。



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 私に今必要なものは何かと言えば、万人が平易に理解できるような実績を作る事だと考えております。その実績を積み上げていき、事業遂行の為のスポンサー獲得に繋げていきます。

 いきなり農業に挑戦し始めたのも、そこから携帯電話業界に私なりの貢献を果たしていくための一つの手掛かりでもあるという風に考えております。ですからまずは、愚直に実績を積み上げていく事に腐心したいと思います。


 ですから、創業10周年だからといって特段華やかな事を考えるのではなく、携帯電話業界のこれからを考えたり、土にまみれたりする事に時間を使いたいと考えております。


 こんな平間通信株式会社、および保土ヶ谷モックセンターですが、ぜひ今後とも変わらぬご贔屓を賜れますよう、宜しくお願い申し上げます。



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