モックセンター のブログ

携帯電話スマートフォンのモックアップを販売しているモックセンターの中の人のブログです。最低週に1度は更新したいと思います。弊社の業務に関するお問合わせは弊社ホームページのお問い合わせフォームや電話窓口にお寄せ下さい。

一般消費者向けビジネスの難解さと短命さ

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 ほんの数年前の一時期に時代の寵児であるかのごとく持て囃されたいきなりステーキさんが、あっという間に経営に行き詰まっておられるそうで、非常に気の毒に感じております。


 そして、テレビやネットメディアで持て囃される一般消費者向けビジネスのピークの短命化、みたいなものを感じております。

 近年の同じ外食セクターでは鳥貴族さんもそうですし、アパレルではファッションセンターしまむらさんが、やはりピークを過ぎて色々と厳しいらしいという話が漏れ伝わっております。


 改めて言うまでもありませんけれども、タピオカドリンク屋さんも死屍累々といった有様であります。

 現在非常に持て囃されているワークマンさんや静岡のさわやかさんも、果たして数年後には一体どうなっている事でしょうか。


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 「盛者必衰の理をあらわす」とは鎌倉時代から言われておりますけれども、それにしても必衰までのサイクルが早過ぎる気がしないでもありません。


 我が国のGDPのうち6割から7割を個人消費が占めているという日本国経済の性質上、様々な企業や事業者が個人向け、一般消費者向けビジネスに取り組んでいるわけですけれども、しかしこうも廃れるスピードが早いとなると、あまり手の込んだ事や大掛かりな設備投資をするのも恐ろしくなってくる、そんな気がしております。

 なんせ元を取る前に潰れてしまうのですから、それでは困ると安普請みたいな商売ばかりになっていくのが必定であります。
 やがて個人向け、一般消費者向けビジネスにおいてはチープなものばかり市場に溢れかえるようになる、という未来が待っている気がしてなりません。



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 弊社で植木農業を新規事業にしようと取り組み始めて2年が経ちました。まだまだ収益化への道のりは遠いですが、地道に続けております。

 
 そして、この取り組みを始めてから、造園業の方や園芸店の方とお話をさせて頂く機会が多少増えてまいりまして、そこから様々な感想を持つに至りました。


 いわく、これらの業者さんのうち個人消費をアテにしているタイプの事業者さんが極めて多く、だいたい皆さん異口同音に「バブルの頃は儲かったのだけど」と、「まだそんな事を言ってるんですか?」とつい口を出してしまいそうになるくらい時代の波に乗れていない、乗り遅れ過ぎている方が目につくと、私は感じております。


 バブルが弾けて皆さんが財布の紐をきつく縛るようになり、一戸建てのお庭に庭師さんを呼んで整備してもらうご家庭もめったに見かけなくなりましたし、そもそも一戸建ての家など買わずに都心のタワーマンションでベランダで植物を育てるのさえ困難になり、かろうじて室内で育てられる小型の多肉植物やエアープランツで植物を愛でるという昨今であります。


 そういった近頃の空気を全く感じ取れていないのが実に残念であるという風に、この業界を感じたのであります。



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 個人向け消費が「失われたウン十年」シリーズを延々と長引かせ続けている一方で、法人向け、企業向けの設備投資は結構堅調なのではないか?という肌感覚を持っております。


 例えば都心に新しいオフィスビルがどんどん出来上がるとか、物流センターや工場、研究開発拠点ができるといったようなニュースが結構頻繁に流れております。

 その理由としては、低金利で銀行からの融資を受けやすいのと、上場企業ではROEの向上、内部留保の活用圧力もあるでしょう。


 アベノミクスで当初約束された機動的な財政支出による大きな公共事業の類は依然としてその姿を表してくれていませんが、民需でなんとか保たれております。


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 こういった数字の裏付けも取れておりますので、私としても法人向けの事業を進めていきたいという風に考えております。


 法人向けビジネスの良さは、なんといっても理屈が通じる事、本質的な話ができる事、そして単価が大きいという所にあります。


 個人向けビジネスは「お客様感謝デー」とか「ブラックフライデー」とか「お母さんありがとう」とか、本質とは違う所で感情に訴えたりしなくてはなりませんが、法人向けビジネスはお客様が求めている品質と価格を愚直に追い続け、常に中身で勝負する事が出来ます。

 それは弊社のような吹けば飛ぶよな超零細企業にとって望む所でありますので、植木農業もそうですし、モック販売を始めとした携帯電話関連事業についても法人向けの本質的な勝負を続けていきたいと考えております。



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 横浜の保土ヶ谷で事業を営んでいた頃は個人向けにも頑張ってみようという意欲を持っておりましたが、残念ながら弊社の体力では現代の個人向けビジネスの標準的なサービスを維持することが不可能であると、そのように痛感致しました。

 例えば店頭で販売してみる事や、なるべく1個づつバラで購入出来るようにするとか、そういった我々にも出来ることの模索をしましたが、そうするとあっちが立てばこっちが立たずで、不充分なものしか出来ませんでした。


 最近の弊社の事業の進め方は、見ようによっては個人のお客様にはドライというか、冷たい印象を持たれる事もあるかもしれません。

 お問い合わせに対する回答がコピペであったり、在庫数の問い合わせに対してネットショップに表示されている数字を見ていただけるよう折り返されたり、ありとあらゆる箇所を合理化して「人のぬくもり」が介在しない仕様になっております。

 しかしながら、とりわけ個人向けビジネスの中で求められるそのようなウエットな要素は現在の弊社ではほぼカットして、浮いた時間で在庫数の充実を図る事や、お届けスピードの迅速化といった本質面の拡充に心血を注ぐという風に、かなり割り切ってご対応する事を志向してやっております。


 そうすることで、近年のビジネスの世界で盛んに言われる「サステナビリティ」を追い求めようとしているのだと、ご理解いただければ幸いです。


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 携帯電話屋さんが相次いで潰れていくのも、そのような個人向けビジネスの難しさの現れであります。


 一人ひとりのお客様に時間をかけて説明しなければなかなか理解して頂けませんし、十数年来携帯電話を使い続けておられるお客様に携帯電話の初歩的なご説明から始めなければいけなかったりする一方で、携帯電話を売ることで得られる利益は減る一方なのです。

 
 これでは個人向けビジネスを持続することなど出来るはずもありません。


 そうは言いましても私も日本の一消費者として自分の気付かぬどこかで不合理な動きをして足手まといになっているのかもしれず、なかなか難しい事ではあるのですが、できればもう少し事業を大きくして裕福になって、じっくりと腰を落ち着けて個人向けビジネスの取り組みをやってみたいものであります。



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