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人手が足らないとか、長年に渡る残業代の未払いとか、元旦くらい休ませろとか、とかく労働環境の悪化にまつわるニュースが後を絶たないコンビニ業界ですが、その一方で未だに新しいコンビニ店舗を増やしているようで、最近では弊社の事務所から畑に向かう道すがらに新しいコンビニ店舗を建設している様子が目に止まりました。
山梨のような郊外にあるコンビニ店舗はどの会社も同じような平屋の白い建物が建てられるパターンですから、セブンイレブンなのかローソンなのかファミリーマートなのかわかりませんが、少なくともそのいずれかのコンビニであろう事は一目瞭然です。
最近では国道411号の勝沼のあたりで、セブンイレブンやローソンやヤマザキデイリーストアなどが軒を連ねるエリアに新しくローソンがオープンしたりしていて、それにしても、まるでウサギが子供を生むみたいなペースでポコポコとよく作るものだなぁと妙に感心したりしてしまったりもする昨今であります。
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近年は人手不足が盛んに指摘されているわけですが、ではどういった分野の人手不足が深刻なのか見てみますと、全国チェーンやFC展開をしている小売と外食業が主で、その他では介護業界、さらに農業の期間雇用者といったあたりに集中しているのが見て取れます。
これらの業界はいずれもその地域の最低賃金に非常に近い水準の給料しか出さない、かつ非正規雇用者(※)を多く雇用する事で事業を回しているわけですが、しかしこういった雇用を担ってくれる人々の母数は増えないどころか減る一方なのでありまして、その減る一方な所にコンビニやらファストフード店やらを無計画に増やし続ければ、それは足らなくなるに決まっているのであります。
それらの業界がまるで被害者にでもなったような雰囲気を醸し出して「人手不足で辛い」等と言っておるわけですから、なんと言いましょうか、自ら蒔いた種ですよね?と、反論したくなるというものであります。
※ 介護業界は正規雇用を多く取っているそうですが、待遇面は非正規と何ら変わらない所が多いと聞きます。
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日本人の多くは元々農耕民族ですから、男の人も女の人も働いておりました。農家はもとより、漁師さんの家でも船の上は男の仕事、陸の上は女の仕事といった風に役割分担をして、皆が汗をかいて働いておりました。
それが戦後の高度成長期からバブル期までの20~30年くらいの間だけ専業主婦という形態が生まれまして、それもあっけく終わりまして、奥様はパート勤務するようになり、やがて今では、かつてと同じように男も女もフルタイムで働く時代に戻りました。
ですから、なかなか非正規雇用でアルバイトをしてくれる人を見つけられません。アルバイトと言えば学生さんがお馴染みですが、その学生さんとて、団塊世代の頃と比べて世代毎の出生数が半分しかおりませんので、そもそもの人数が少ないわけです。
パート勤務してくれる奥様が減り、学生さんも減り、そうしたらアルバイトで回す前提のビジネスモデルをどのように転換するべきか予め考えておくべきだったと思うのですが、予め考えるどころか、古い思考パターンのまま闇雲に戦線を拡大していくあたり、明治38年リリースの三八式歩兵銃を手に日中、太平洋戦争の戦線をひたすら拡大していった旧日本陸軍さながら、であります。
我々日本人には兵站を無視するDNAでも組み込まれているのかと心配になってしまうほどであります。
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最近とみに数を増やしているのがコインランドリーです。
家庭用洗濯機が普及しているこのご時世に、一体なぜこんなにもたくさんのコインランドリーが登場し続けるのか。私にはわかりません。
布団のような家庭用洗濯機で洗うのが難しいものが存在するのはもちろん理解するのですが、それにしてもそんなに頻繁に使用する機会があるわけでもなく、ですから目についたコインランドリーで様子を確認しても、動作している機体が1つあれば良い方だという感想しか持てません。
いくら無人でも設備投資やら電気代やら家賃やらで色々と物入りな筈でして、それをたかだか1回300円のお客を一体何十人かき集めればペイできるのやら、です。
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コインランドリーにしてもコンビニにしてもフランチャイズ方式で展開している所が主で、目下のところ泣きを見ているコンビニオーナーがかなり目立ってきている昨今で、コインランドリー方面でも同様の声がポツポツと出始めているようであります。
フランチャイズ形式を取るビジネスモデルは昔からビデオ店やらメロンパンやら実に様々なものがありましたけれども、大体の場合それらは過去形として語られておりまして、現在進行系で語ることがあるとすれば、かぼちゃの馬車のオーナーは物件さえ手放せば借金を棒引きにしてもらえるらしいとか、いずれにせよ暗いニュースしか語るべきものがありません。
それでもなおフランチャイズに夢を見る人がたくさんいらっしゃるのだなと、先程申し上げた、建設途中のコンビニ店舗を眺めながら、私は思うのでありました。
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