モックセンター のブログ

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インターネットに物件情報を載せない不動産会社の問題について

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 山梨県は空き家率が全国ワーストなのだそうです。


www.pref.yamanashi.jp



 空き家率という好ましくない冠で「日本一」を標榜してしまうあたり、なかなかのどかであります。



 そして、さすが空き家率日本一なだけあって弊社の周りにも空き家や空き地がそこら中に存在しております。

 これらの物件が空き家(空き地)であるというのは不動産屋さんの「入居者募集」というホーロー看板みたいなもので見分けがつくのでして、なかには「どうしてこの好立地で入居者が見当たらないんだろう?」と不思議に思われる物件も少なくありません。


 それで、疑問に思った事はなるべく早く調べたい性分の私は可及的速やかにネット検索で物件情報を探してみるわけですが、この広大なインターネットの大海原の中にこの物件の情報がただの1つも掲載されていない、という事態に非常に多くぶち当たるのであります。


 それならばと諦めきれずに不動産会社のホームページでも、と会社名や屋号で調べてみるわけですが、なんとグーグルマップやヤフーロコや電話帳の類がかすかに引っかかる程度で、ホームページはおろか、フェイスブックページやツイッターなどのSNSも無い、そういう会社も結構ありまして、パソコン世帯普及率が2007年に7割を超えたこの我が国において、驚くべき事態が生じているのではないかと、一つの気付きを得るに至ったのであります。



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 私は42年の人生の中で東京都大田区川崎市中原区→東京都板橋区横浜市旭区→川崎市中原区→宮崎県宮崎市名古屋市中村区→川崎市中原区横浜市保土ケ谷区山梨県山梨市と流浪の日々を送って参りましたので、引っ越しで不動産屋さんのお世話になる経験を、少し多めに積んでおります。


 その経験を踏まえて申し上げれば、物件探しをする際にインターネットの情報があるのと無いのとではウン百倍も効率が違うのでありまして、インターネットに関する標準的なリテラシーを持っている人は、まず間違いなくインターネットで物件探しをするだろうと断言できるのではないでしょうか。


 日本テレビ系列の人気番組「幸せボンビーガール」では地方から上京する若い女性がアナログに不動産屋巡りする手順をいまだに踏んでおられるのですが、今どきの若い人があんな真似をするだろうかと、あれはきっとテレビの演出上、不動産屋さんを絡めないと面白くならないという判断からそうしているんだろうと私は推測しております。


 インターネットで情報収集出来なかった頃は、少年ジャンプと同じくらい厚みと重みのある物件情報の雑誌を買って、そこに書かれてある白黒の写真や間取り、最寄り駅までの所要時間などを参考に物件探しをしたものですが、今と比べて不動産屋さん側のコンプライアンスの意識が充分では無かったせいもあり、週に2日しか無い貴重な休日を費やしてまで見に行った物件がオトリだった、なんていう経験もしました。

 それと比べて現代では自宅のソファで寝転びながらスマホで日本中の物件探しが出来るのですから、わざわざ徒歩と電話FAXで不動産屋さんを頼るか、インターネットを使うか、現代人がどちらを選ぶのか自明では無いでしょうか。


 こういった現代文明がありながらも、相変わらず昭和50年代のスタイルで営業を続ける不動産屋さんと大家さん(売り主さん)の関係性と言いましょうか、意識と言いましょうか、私には全く理解できないのであります。



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 山梨が空き家率日本一(本当はワーストと呼ぶべき)なのは、こういった地場不動産業界の意識、消費者の側の変化に対する鈍感さも少なからず影響しているのではないかと思います。



 そして、民間だけの問題かといえば、全国ワーストを日本一と言ってしまう行政の側の問題も指摘せざるを得ません。


 各市町村で横並びで空き家バンクを設けて、市町村の公式ホームページ内にその情報コーナーを設けているわけですが、ここに出ている情報の殆どは、既に民間の不動産情報サイトと重複して掲載されているものばかりであります。
 要するに大家(地主)さんや不動産屋さんにそれなりの熱意と意識がある場合はインターネットを有効活用するから民間も空き家バンクも使うけど、そうでない場合は野放しのままなのが実情なのです。

 ですから先述したようなインターネットに情報を載せていない物件の情報は相変わらず世間に知られないまま、不動産屋さんの書棚の奥深くにしまい込まれております。

 これではわざわざ予算を割いて空き家バンクを作る意味があるのでしょうか。民間の不動産情報サイトと同じ情報が載せてあるだけで、おまけに民間と比べてユーザビリティが非常に劣るもので効果は見込めるのでしょうか。効果も無いものをのんべんだらりと続けるべきではありません。


 私は思うに、インターネットに物件情報を載せない不動産屋さんに直接出向いて、空き家バンクに情報を載せませんかと営業をかけるべきではないでしょうか。

 民間企業がそういった営業をかけるのと行政が営業をかけるのとではまた意味が大きく違ってくるでしょう。



 空き家バンクそのものの使いづらさも指摘しなければなりません。


www.city.yamanashi.yamanashi.jp


 参考までに山梨市の空き家バンクをリンクしますが、いかにも役所のホームページらしい、とてもわかりにくくて視認性に劣る出来栄えです。


 山梨市の職員の皆様は、私がこれまでお世話になってきたどの自治体の職員さんよりもホスピタリティに溢れていて、とても親身に一生懸命働いてらっしゃいます。

 私はその姿勢に強い感銘を受けて、なんとかこの地で事業を拡大して納税額を増やしたり雇用や人口増に寄与したいと思っているのですが、残念ながらこのホームページは山梨市職員の素晴らしさが90%くらい削ぎ落とされて、気持ちが何も伝わらない無味乾燥な風味になっています。


 せめて民間の不動産情報サイトを見て、法に触れない程度に真似をする所からユーザビリティの向上を目指すべきです。

 物件情報を見るのにいちいちPDFファイルを都度都度開封しなければならない恐ろしく面倒くさい仕組みは、いますぐゴミ箱に捨てるべきです。


 市町村毎にバラバラに作るのも、如何なものでしょうか。


 この際山梨県が使いやすいプラットフォームを設けて、市町村はそこにデータをアップロードするという役割分担を図ってはどうでしょうか。

 
 市町村がシステムを管理する負担から解き放たれて、浮いたリソースを物件情報の収集に当てれば、内容は素晴らしいものに生まれ変わる筈です。


 使う側からしても市町村ごとの縦割りにあまり意味はなく、こちら山梨で「峡東地区」と呼ばれる笛吹甲州山梨の3市は、わざわざ別れている方がかえって不便に感じるくらい人の往来が盛んであります。


 ですから、こういったユーザビリティを向上させ、情報量を充実させ、空き家率改善に努めていくべきではないでしょうか。



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 山梨以外の地域についても、人口流出が続く地方については似たり寄ったりなのではないかと推察されます。


 年功序列の風習が根強い地域や組織においては決定権のある人が高齢者で、その高齢者がいまだにインターネットを理解しないとか、酷い場合になると敵視しているような所もありますので、それが様々な方面に悪影響として出ているように思われてなりません。


 こういった悪循環に苦しむような地域の場合、しがらみが無い、空気を読まない外来生物がドカーンと風穴を開けるくらいじゃないと難しいのかもしれないなと、非力な外来生物である私は少し思ったりもする今日此頃であります。




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