モックセンター のブログ

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山梨県は高速路線バスをもっと重視するべきだと考えます

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 様々な機関が移住したい地域の人気ランキングのようなものを集計して発表しておられますが、だいたいどのランキングにおいてもトップの座に君臨しているのが長野県であります。


www.furusatokaiki.net



 最近は新型コロナの影響などもあり、地方へ移住したいと考える人が増える傾向にあるようで、2年前に横浜から山梨に移住した私に対しても地方移住の相談がチラホラと寄せられる状況にあります。


 そして、そういった中で、山梨の素晴らしさをますます深く実感するようになった私としては、どうして長野が不動の1位で、同じ甲信越地方の山梨は5位あたりをウロウロしているのだと、悔しく、忸怩たる思いを抱かざるを得ないのであります。


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 山梨は「田舎感」をどっぷりと満喫できる一方で、東京都心部まで片道で1時間半から2時間で移動できる、「都合の良い田舎」であります。


 ですから、仮に移住するとなれば相応の覚悟が強いられる「遠い田舎」よりもはるかに気軽に移住できる、「都合の良い田舎」たる山梨が移住希望先でナンバーワンになるのにふさわしいと、そのように考えております。



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 地方へ移住するとなると、それこそオシャレな都会生活と完全に決別して永遠の別れを告げるみたいな、非常にハードなものを想像する方もおられるかもしれません。


 しかし実際は、山梨に引っ越した私の場合で申し上げれば、週に1回か2回は東京神奈川の「都会」と呼べるエリアに足を踏み入れていますし、それでいて、昼過ぎに山梨の家を出て、夕方6時にはプロ野球のナイターのプレイボールまでに帰宅して自宅のテレビで野球中継を見ている、というような、実に気軽に往復する日々を送っているのが実情であります。


 それはなにも特別ではなく、山梨なら誰でも容易に出来ることであります。



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 先月弊社が移転致しました山梨県甲州市の新事務所から徒歩15分ほどの場所には中央自動車道の高速バス停留所がありまして、時刻表はご覧の通りとなっています。


 出発から1時間半でバスタ新宿に到着できるタイムスケジュールなのがわかると思います。


 この他にももちろん鉄道があって、JR中央線甲斐大和駅まで徒歩1分ですから、新宿までの所要時間的には、それこそ神奈川や埼玉や千葉で最寄り駅まで路線バスに乗らなければならない地域にお住まいの方々とほとんど変わらない、という事が言えるのではと思います。




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 都会から移住者を呼び集める為の重要な要素として、公共交通機関の充実ぶりが挙げられます。


 山梨を始めとした地方部に元々住んでいる方は端から公共交通機関を軽んじる傾向が見受けられますが、親の代から都市部に住んでおられる方の中には、幼少の頃から実家に車が無いのが当たり前の暮らしを送っている方が、かなりの数に上ります。

 そういった方々は日常生活の足代わりに車を使う生活など全く想像すらつきませんので、そういった部分を念頭に置かなければ、移住者を呼び集めるどころでは無いと断言しても差し支えないと言えるのではないでしょうか。


 そしてそれこそが、今の山梨に欠けている部分だと、私は感じています。

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 ランキング1位の長野にあって山梨に無いもの。それは新幹線であります。


 長野には新幹線が通っておりますので、東京と自由に行き来できるイメージがあります。しかし山梨にはそれがありません。


 そもそも1時間半で新宿に行けるので新幹線を通して貰うほどでもないのですが、そこは実際よりイメージが重視される世の中なのです。


 山梨にもあと7年ほどでリニア新幹線が来る予定ではありますが、駅の設置予定場所があまりに不便(最寄りの在来線駅(身延線小井川駅)までバス)なので、あまり実用的とは言えません。


 だからこそ、既に存在していて大変実用的な高速路線バスの利活用を図っていくべきだと、私は提案したいのであります。



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 山梨県県都である甲府から東京の新宿に向かう公共交通機関は鉄道とバスの2種類で、安価な高速バスは往復チケットで3000円前後となっており、所要時間は1時間半から2時間程度。本数は1時間に2本です。

 料金にしても所要時間にしても非常に実用的で充分なアピール材料となるものの、問題はバスに乗るまでのアクセスのあまりの悪さ、であります。


 出発地と到着地の甲府と新宿の利便性が良いのは当然ですが、途中停車地の場所があまりに悪いのです。

 
 山梨側では甲府の次に需要のある停車地の石和温泉の停留所は商業地から離れた住宅街に差し掛かった場所で、JRの駅からも1キロほど離れています。
 駅の近くや商業地域に停留所を置く事もコース設定的に充分可能であると見られるものの、利用者の利便性が顧みられていないのが明らかです。


 それ以外の停留所ともなると、それこそ陸の孤島みたいな場所に申し訳程度に設置されているのみで、先程時刻表を載せた甲斐大和バス停に至っては案内看板が全く無く、グーグルマップの場所さえ間違えていて、自分で探索しないとたどり着けない鬼設定であります。


 それこそ、高速バスに乗るのに登山をするのと同じくらい準備しなければならない位、酷いアクセシビリティなのであります。


 せめて登山客が訪れる週末くらい、路線バスを高速バスの停留所まで走らせて、大菩薩嶺甲斐大和駅甲斐大和バス停で登山客の利便性を向上させたら良いのに、と思わずにはいられません。



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 山梨県の命運を左右するといっても過言ではない高速路線バスにも致命的な課題が有りまして、毎週末に東京神奈川の都県境付近にある中央道の小仏トンネルを起点とした大渋滞が発生し、高速路線バスの定時性が損なわれるという問題が繰り返されています。


 一応現在この小仏トンネルにもう一本新しいトンネルを増やす工事が行われる計画とはなっているものの、それが実際にいつになったら供用開始されてこの渋滞の問題が解決されるのかは見通しが立ちにくい状況、であります。


 そして、だからこそこの問題に県として本腰を入れて対処に当たらなければなりません。


 その対処として私がご提案申し上げたいのが、渋滞時に高速路線バスに限って路肩走行を認める、というものです。国に規制緩和を働きかけてはどうでしょうか。


 高速道路には基本的に車1台分が走れる位の路肩が構築されており、渋滞をしている中においてもパトカーや救急車などの緊急車両がそこを通っていけるようになっているのですが、きちんと国交省の許認可を受けた高速路線バスに限り、緊急車両と同様に路肩を走れるようにして、定時性を確保出来るように取り計らって貰うことが必要と、私は考えます。


 また、そうやって高速路線バスを優遇して運用する事で、渋滞を避けて、マイカーではなく高速路線バスを利用する人が増えれば、一石二鳥ではないかという事も言えると思います。



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 withコロナとかアフターコロナとかいう諸課題の中で比較的上の方に位置づけられる地方創生問題の中で、山梨は非常に有利な位置におります。
 その理由はこれまでくどくどと触れてまいりました通り、東京都心に近いから、であります。


 公共交通機関だけ整えれば山梨が最強になれるとまではさすがに申し上げませんが、まずは整備しなければならない課題の一つとして、こういったものをやっていかなければならないのでは?と、ご提案する次第であります。



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