昨日公開させて頂いた当方の記事に対してびっくりするくらい非常に多くの反響をいただきました。まさかここまで大勢の方に関心を持っていただけるとは夢にも思わず、ただただ皆様に感謝を致したく、この場で御礼申し上げます。
また、非常に多くの反響を拝見させて頂く中で、先の記事には実に多くの欠陥や説明不足が含まれている事についても深く反省いたしました。
先の記事で皆様にご意見いただけるようお願いをした立場ですので、当初はその1つ1つにお返事をさせていただく考えでいたのですが、お返事をするにあたりツイッターやメールの形では新たな説明不足が出てしまう可能性が大きいと判断し、まずはこのブログの中で当方が説明不足や欠陥だと感じたあたりの補足から始めるべく、続編をアップさせていただこうと思います。
さて、先の記事において私は、モックアップを本物と間違えて購入される方の販売ルートについて以下のように記載致しました。
割合で言いますとアマゾンが5割、ヤフオクが4割、そして弊社サイトが1割です。
これらは個々に事情が異なりますので、全く同じ改善策を投下できるとは限りません。技術的な理由、販売先の規約などの様々な制約がありますので、本当に本物の携帯電話と間違われないようにするためには、それぞれに合った改善策を投下すべきです。
ここが特に、当方が先の記事の説明不足や欠陥の最たる部分であると判断しています。
ですので、この場では各チャネル毎にどのような制約があって、そしてこれまでどのような対策を講じてきたのかご説明させていただこうと思います。
■アマゾン
先程も触れましたように、一番問題が生じやすかった販売先がアマゾンでした。既に利用停止に追い込まれておりますので今から対策を講じる事はできませんが、今後の糧として、主に反省の意味で書いてまいりたいと思います。
現在でも閲覧可能な商品ページはこのようになっています。現在販売されているのは他事業者様ですので店名は見えないようにしておりますとともに、価格設定もその事業者様によるものだとお断り申し上げます。
まずもって、わかりにくいレイアウトであろうと私自身も思います。間違えて購入されたお客様から電話でよく伺った話としては、そもそも商品の説明が存在することさえ知らない、そういうお客様も多かったと記憶しています。
弊社では2013年にアマゾンの出品者を誘致するセクションから電話勧誘を受け、そこから出品をはじめました。
その際に、これらの商品ページの作成を全てアマゾン側で受け持ってもらい、私はその素案に横から口を挟み、価格や送料の設定と在庫数の入力をエクセルで一括処理する程度の関与で一気に1000種類くらいの商品を出品できたものですから、非常に驚いたのを記憶しています。なんでも、そういった作業を受け持つ専門の部署があるのだそうです。
その「横から口を挟む」時が一番重要だったと思うわけですが、担当者の方いわく、アマゾンの規約で商品タイトルに商品名と関係のない文言を盛り込むことはNGとされているという事でありました。
ただし、ヤフオクでの経験上、説明書きを読まずに注文される方が一定程度おられるのは予見できましたので、なんとか無理を言って、商品タイトルの冒頭に【展示用】と付け加えることだけは特別に許可してもらうことが出来ました。
しかしながら、これではやはり不十分でして、本物の携帯電話と間違えて購入される方が出てしまう事態となりました。その事から、弊社ではアマゾンのテクニカルサポートに対して繰り返し商品タイトルの修正を願い出ましたが、全く認められませんでした。
ご覧の通り、商品名に注意喚起の文言を追加することは出来ませんでした。
また、ツイッターなどでご提案の多かった「商品写真に注意書きを入れる」についてもアマゾンの規約により、行うことが出来ません。
実はアメリカアマゾンの規約で、商品の写真は背景を全て真っ白にし、商品の写真だけを載せるというものがありまして、これが日本のアマゾンでは運用が若干緩やかになって、わざわざ商品写真を白抜きしなくても良い、くらいにはなっているのだそうです。つまり商品写真のルールも結構厳しいのです。
というわけですので、アマゾンの出品商品に関して当方で対策を講じようにも、実際には出来る手立てが殆ど何も残されていなかったというのが実情です。
それにも関わらず
・顧客満足指数の目標数値を上回る、注文不良率の記録。現在、短期間の数値は1.2%です。(目標数値1%以下)
という理由でアカウントの利用が停止されてしまうのですから、今風の言い方をすると「無理ゲー」ではないか、とも思うわけです。
ちなみに、アマゾンの商品カタログを管理する部署の方からこのような措置を取られたこともありました。
これが何を意味するのかと言いますと、アマゾンのカタログ管理を担当する部署の判断により、本物のエクスペリアタブレットと弊社が出品しているモックの商品カタログを同じものとみなし、カタログを統合しましたよ!という報告なのです。
それによって商品カタログには
○○商店 50000円
△△ショップ 49800円
保土ヶ谷モックセンター 980円
このように表示されますので、お客様は当然、本物のタブレットを980円で購入できる!と思われるわけです。
そしてこれが本当に注文され、キャンセルされ、またしても弊社のスコアが下がる、という罰ゲームにつながっていったわけです。
私としては、出来ることならばアマゾンでの販売は続けたかったというのが本心でした。ですから、いくら誘致された立場であったとしても、そこは「郷に入れば郷に従え」でアマゾンのルールに真摯に向き合って注意しながら運用を続けてきたのですが、これではもはや、どうあがいても続けようがないと、気持ちの糸が切れてしまったのですね。
終始言い訳ばかりで大変恐縮ではございますが、この上でご意見などがございましたら、ぜひ忌憚のないお言葉を頂戴できればと考えている次第です。
■ヤフオク
アマゾンに続いて問題が起きやすい販売先であるヤフオクですが、こちらは出品側の自由度が比較的高いため、これまで何度となく試行錯誤してまいりました。
例えば商品タイトルの変遷は以下の通りです。
上記が2013年頃の商品タイトルです。
ヤマトさんのメール便が廃止されたため2015年にメール便表記をネコポス表記に変えました。
ところが、本物の携帯電話と間違えて購入される方の増加を感じ、発送方法の優位性を訴えるのを諦めて、「サンプル」の文字を追加して注意喚起の度合いを高めました。
にも関わらず
こんな風に言われてしまったりもしつつ、今日に至ります。
まずそもそも申し上げたい事としては、当方が出品しているのはヤフーオークションのモックアップのコーナーなのだ、という点であります。
本物の携帯電話のコーナーと混ぜて販売しているなら間違われるのも理解できるのですが、なぜモックアップのコーナーでここまで注意喚起しても間違われるのか、という不満が、少なからずあります。
お寄せ頂いたご意見の中では上記のように、もう少し違う言葉で注意を促すべきではというものも少なくありませんでした。これは当初私も同様に考えており、それで2015年から「サンプル」という言葉を商品タイトルに付け加えたわけですが、そもそもヤフオクの商品タイトルには30文字以内という制限があり、これ以上文字を増やす余裕が残されていないのが実情です。
当方としては、出来るならば商品タイトルの文字数はもう少し別の用途に使いたいのです。発送方法であるとか、商品の正式名称を書きたいのですが、今でもそのスペースを削って注意喚起をしており、これ以上さらに注意の文言を増やすとなると、もはや何の出品物なのかさえわからなくなってしまう、そういう状況にあります。
商品説明に詳しく書けば良いのでは?というご意見も多数いただきました。
現在の商品説明はこのようになっています。
長いため冒頭部分だけを載せますが、「機械や電池は入っていません」と、これだけ書けばわかってもらえるだろうという熱い思いをほとばしらせています。
ですが、そもそも間違えて購入される方は商品説明を全く読んでいないのです。ですから私の熱い思いも盛大に空振ってしまっているのです。
アマゾンの項目でも挙げております商品写真に文字入れをする件については、これはぜひとも取り入れるべきご意見であると思います。ヤフオクの出品物には文字入れをされている出品者様も多数おられますので、規約に触れる可能性もまず生じないと思います。
ですので、打てる手立てとしては、まずはそこになるだろうと思います。
■弊社サイト
割合としては一番小さいのが弊社サイトでの間違え購入です。
しかし、よくよく考えてみますと、モックアップを必要としていない、モックアップとは何かもご存じない方がどうして弊社サイトに辿り着かれたのだろう?という疑問にぶつかります。
中古携帯電話をお探しならネット検索で弊社サイトが出てくる可能性はまず無いと思います。
そこで、電話で「間違えて購入した!」とお申し出になられたお客様については、必ず「どうして弊社サイトに辿り着かれたのですか?」と聞くようにしています。
これは購入前の相談でお電話を下さった方にも同様にお訊ねをするようにしているのですが、結論から言えば、どうやって辿り着かれたのか思い出せないか、もしくはヤフオクの商品説明を経由されているかの2パターンに絞られます。
つまり、ヤフオクを経由された方については、ヤフオクの時点で封鎖できていればそもそもこの問題を生じさせずに済むわけです。
しかしながらもっとよくわからないのが、ヤフオクの商品説明には弊社がモックアップ屋である事や、モックアップとはおもりが入っているだけのダミーである事も書いているわけでして、それらを全部読み飛ばされて電話番号やURLだけをめがけて飛んでこられたという事になる、という所にこの問題の難しさが込められていると、私は考えています。
なお、弊社サイトで商品をご注文頂く際、お届先情報を入力する前の段階でこのような画面を表示させています。
初めてご注文くださる方には、一応赤文字で「本物の携帯電話スマートフォンではございません」と注意喚起させて頂いています。
さらにお届先情報を入力する画面ではこういう事もしています。
弊社では18禁商品の取扱をしておりませんが、未成年者には未成年者なりの危険もありますので、弊社の判断として未成年者の方のご注文をお断り申し上げているのです。
ちなみに、弊社の店頭ではこのような事をやっています。
近くに保育園もありますのでお子様のオモチャにしていただければいいなと思ってやっているのですが、実はこれを見て、本物の携帯電話が10円で買えると色めきだって来店される大人の方が週に数名おられるのです。
そこで私は、その都度「オ・モ・チ・ャって書いてあるのが読めませんか?」と、塩対応的にお答えしているのですが、結構食い下がられます。どうにかして使えないか?とか、ドコモショップに持っていけばどうにかなるでしょ?とか、私に食い下がられてもどうにもなる筈がないのですけど、そういうやり取りを週に数回やっているのです。
それも、お年寄りの方にそう仰られるならまだ理解できるのですが、だいたい多いのが、見た感じ50~60歳台くらいの、まだまだ現役とお呼びしても差し支えないくらいの年代の方ばかりです。
このやり取りから受ける印象と、弊社サイトに電話をしてこられるそういった方々から受ける印象とが非常に似たように思われますので、そう簡単な話でも無いのではないかと、そのように判断しております。
今回の記事については前回の記事で私が説明不足と感じた点を深く掘り下げたり、過去のいきさつなどをご紹介する目的で、だいぶ長々となりましたが、書かせていただきました。
繰り返しとはなりますが、この度はわたくしの拙い文章をお読み頂き、さらに非常に多くのご意見をお寄せいただけましたことを心より感謝申し上げます。
私は携帯電話が大好きで、日本の携帯電話をひとつの文化と考え、少しは文化の発展に貢献したいと考えてこの会社を運営しています。そのためには皆様のお力添えがなにより不可欠と心得ておりますので、お叱りの声なども含め、今後とも忌憚のないご意見を頂戴頂けますよう、重ねてお願い申し上げます。
最後までお読みいただきありがとうございました。