モックセンター のブログ

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ブラック企業を利用することに躊躇いは生じないのでしょうか

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 印象としては、牛丼チェーンのすき家から大勢のアルバイトさんが逃げ出して大騒動になった時と似たようなものとして受け止めています。

 すき家は世間からバッシングを受けるよりもかなり前からブラック企業としてその名が知れ渡っていましたが、ひとまず客足が順調であった事から、労働環境の改善が遅々として進まず、やがてアルバイトさんに集団離脱される憂き目に遭いました。

 アマゾンに関しては、まずは佐川急便が抜け、そしてヤマト運輸も抜けかかっている事でようやくそのブラックな労働環境が世間にも知れ渡り始めましたが、先日のプライムデーの売上は前年比ですこぶる良い数字が出たという事で、まだ倒れずに踏ん張っておられます。
 この「踏ん張る」というのは、悪い労働環境を改善しないまま引っ張っている有様を指しておりまして、ですから客観的に見て、あまり良い状態とはいえないのではないかと、私は考えています。


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 「ブラック企業イコール悪である」というのが世間の一般的な受け止めであろうと思います。

 それでいて、その「悪」を利用するお客さんが後を絶たず、むしろ客足を伸ばしているというのが、私には理解できません。良心の呵責みたいなものを感じないのでしょうか。


 すき家の騒動の時、私はお店の前を通る度にいつも感じていました。いわゆるワンオペで店員さんの生命すらも脅かされているというのに、そういう会社を平然と利用できる気持ちが、私には理解できなかったのです。

 それとも、店員さんの身の上に気を配るほどの心の余裕も失われているという事なのでしょうか。よくわからない、釈然としない気持ちが未だに残っています。


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 すき家とアマゾンの大きな違いは、すき家は自社の従業員を酷使したのに対し、アマゾンは取引先の運送会社を酷使しているという事で、つまりそれは法人と法人の取引の考え方であるから、消費者はそこまで気を配る必要はないと突き放して考える事も、一つの道理としてあるのかもわかりません。

 ですが、結局のところは末端の労働者が人間としての尊厳を損なわれているという事実に違いは見られないわけでして、ちょっと冷たいのではないかと、私は思います。


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 すき家は警察からの再三再四の要請にも関わらずワンオペ廃止や警戒態勢の充実を図らず、結果として従業員の集団離脱を招きました。それでようやく重い腰を上げざるを得なくなりました。

 アマゾンも、いわゆるデリバリープロバイダーといわれる中小の運送会社で働く人々に集団離脱を起こされるような事態に陥るまで、このまま何も変わらないのかもしれません。
 車を運転する仕事は他にも色々とあり、比較的外国人労働者を取り込みにくい業界構造がありますから人材は枯渇しています。という具合に集団離脱をした人々の受け皿もそれなりにあるわけですから、そういう事がいつか、しかもそう遠くない時期に起こっても全く不思議ではないと思います。


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 ブラック企業問題は、果たして経営者だけの問題なのだろうか。疑問を持たざるを得ません。




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