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弊社で取り扱っている携帯電話・スマートフォンモックアップのほぼ100%は、携帯電話メーカーが携帯ショップ様で展示する為だけに製造した非売品でございます。
弊社は携帯ショップ様が不要と判断したモックアップをお引き受けし、それを再販する事業を営んでおります。
したがって、弊社で販売しているモックアップの大半は、一度は携帯ショップ様の店頭で並べられた経緯を持つ中古品であります。
しかしながら、まれに一度も店頭に展示されず、箱や梱包さえ解かれないまま弊社に回ってくるモックアップもあります。
その理由はいくつかあって、例えばショップ様に複数個のモックアップが届けられたものの展示スペースの都合で展示出来ず、そのままになっているもの。閉店予定の携帯ショップ様に届けられたもの。この2通りが主だった所ですが、それはあくまで非常にイレギュラーなものでありますので、販売側のお客様からご希望を募って意図的に新品のモックアップを仕入れて販売する事はできません。
また、主にヤフオクなどで発売前の新製品のモックアップが出品されて高値で落札される事が往々にして起こっておりますが、恐らくこれは携帯ショップ様で働く人々の誰かが横流しをしたり横領したりしている線が濃厚なのではないかと、ある程度事情を知っている人々の多くが推測している所です。
弊社ではそういったコンプライアンスの問題になりそうな手段は一切取っておりませんので、こうして10年もの永きに渡って平和裏に営業を続けられていると胸を張って申し上げられる所でございます。
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販売側のお客様にとってみれば、商品はキレイであった方が良いに決まっていると思います。傷や汚れの許容範囲は人それぞれで違いますが、新品未使用であればほぼ100%のお客様に品質面でご満足頂けるだろうと思うのですが、前項の理由により、それは叶いません。
ただ、では新品がそこそこまとまった量入ってきた時には、それをハッキリわかるように商品ページを改修して販売に供してみたり、という試みも、時々行っております。
これは現在行っているとある商品の一例でございます。
初入荷の時に早くも新品と中古が入ってきたものですから、当初は新品も中古も同じ値段とし、そうすれば新品の方が先に売り切れるだろうと踏んでいたものの、蓋を開けてみればどういうわけか中古の方から先に売れていき、いまだに新品が残っている、という状況になりました。
今では多少値段の差をつけて販売にあたっておりまして、ようやくそろそろ新品がさばけて手仕舞いに出来るだろうと見ているのですが、こうして分けて販売してみると、在庫の保管場所が普段以上に必要になったり、他にもいくつか業務効率を妨げる要素に繋がってしまうものですから、このテスト商品以外は新品であっても別枠での対応をせず、先にご注文下さったお客様に割り当てて在庫をさばいていく所存でございます。
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覚えた所で全く役立たない豆知識ですが、最近は新品のモックを箱に入れずに、袋に入れるだけで送ってくるメーカーが増えてまいりました。
冒頭の写真に載せた京セラとファーウェイは箱に入れるメーカーの最後の砦ともいうべき存在で、特にファーウェイについてはUQワイマックス向けのタワー型端末(例:HWS33)にもしっかりとした、まるで本物の端末が入っているかのような専用箱を作って送ってくる力の入れようで、なんだか少し嬉しい気分になります。
また、新製品のモックアップが携帯キャリアからショップ様に送り届けられるのはだいたい商品の記者発表が行われるよりも前で、それらの梱包資材には「記者発表前に展示するなよ!」という趣旨の注意書きが大きめに施されているのが常です。
昔はそのへんの注意喚起がナァナァでしたので、その禁を破ってお店に展示してしまったりするショップ様もあったとか無かったとかだそうですが、今ではそのへんの締め付けが厳しくなり、禁を破るショップ様はほとんど見かけなくなりました。
昔と比べてパワーバランスが確実に携帯キャリアの方が強くなっていて、まるで「嫌なら代理店辞めても良いんですよ?」みたいな雰囲気がありますから、ショップ様の方もルールを守る意識が強まっているんだろうと思います。
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販売側のお客様にとってみれば新品のモックがより多く出回ってくれる方が良いのだろうと思いますが、しかし本来非売品である新品のモックが多く出回る状況というのは、その背後にあんまり宜しくない事情(お店が閉店したり従業員が横流ししてたり)がある場合が殆どですので、私は率直に言ってあまり喜べないという風に思っております。
そのあたりの事情はお電話などでお問い合わせを受けた際にお話させて頂く事が時折あるのですが、さすがにそこまで配慮をお願いするというのも酷な話でして、感覚的には携帯ショップ様と販売側のお客様の板挟みみたいな状況にありますので、このあたりのご説明でどうにかご納得を頂ければという風に願っている次第であります。
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