モックセンター のブログ

携帯電話スマートフォンのモックアップを販売しているモックセンターの中の人のブログです。中の人はTVチャンピオンケータイ通選手権の出場者でもあります。最低週に1度は更新したいと思います。弊社の業務に関するお問合わせは弊社ホームページのお問い合わせフォームや電話窓口にお寄せ下さい。

携帯電話にもリセールバリューの概念が必要です

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 自動車を下取り屋さんや中古車屋さんに売却する時の価値の事を「リセールバリュー」と呼ぶそうで、そのリセールバリューが新車の売れ行きにも影響してくるという話を聞きました。


 国内自動車メーカー「マツダ」の自動車は、かつての正規ディーラーでの過度な値引き販売が祟ってリセールバリューが他社と比べて非常に低かったと言います。
 そして、そういった状況下でも比較的高価で下取りしてくれるのがマツダの正規ディーラーだから、結局また次もマツダの自動車を選ぶしかなくなる人が少なくないのだそうです。それを「マツダ地獄」と呼ぶそうです。


 今ではマツダの自動車はSUVクリーンディーゼル車が人気になって「マツダ地獄」が過去のものになりつつあるそうですが、マツダ自身もその事を強く意識して「マツダ地獄」脱却を目指し、その成果が出ているのだそうです。



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 携帯・スマホの世界において、とりわけ我が国においては中古市場が未成熟な状況にあるせいもあって、自動車のようなリセールバリューという概念がそこまで意識されている様子は見受けられません。


 ですが、メーカー各位におかれましては、今後そういった意識を持つ必要があるのではないかと、私は考えました。



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 私はつい最近になって、メルカリでソニーの「SO-02J」というコンパクトなスマホを購入しました。お値段はおよそ7000円といった所でしょうか。


 この機種は2016年11月に発売された、CPUがスナップドラゴン650のミドルレンジに位置する小型モデルであります。


 これを購入した目的は、仕事用に使用している携帯電話、および格安SIM(OCN)のパケット量をテザリングで使用するという所で、つまりそこまでの性能を求めていないから3年前のモデルで充分であるという理由で白羽の矢を立てたという経緯になります。

 という具合で元々の期待値が低かったせいもありますが、7000円で購入できる端末としてはすこぶる良好で、良い買い物をしたと喜んでおります。

 動きは依然としてサクサクですし、バッテリーの保ち具合は、これの前に仕事用に使っていたjetfon(新品で購入)を100とすれば350くらい保ってくれますので、私のニーズを完璧に満たしてくれたと、喜んでいるのであります。



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 私の地元の幼馴染が地元で飲食店を開業するにあたり、店の電話をどうしようかと相談されまして、IP電話でも差し支えがなさそうでしたので、何か使わないスマホでも用立ててきて、それにIP電話のアプリを入れて電話として使えば良い、という提案を致しました。


 それで早速その幼馴染はどこでどう手に入れたのか、だいぶ前に発売された富士通のAndroid4.4までしかOSのアップデートが出来ないスマホを買ってきてIP電話のアプリを入れようとしたら、OSがあまりに古過ぎてアプリが対応しておらず、どうにもならないという新たな相談を受けるに至りました。


 私も迂闊だったと反省しました。まさかそんなに古いモデルを買ってくるとは考えておらず、私の提案ミスでありました。


 幼馴染いわく某有名リサイクルショップのスマホコーナーで富士通スマホばかりやたら安い値段で並んでいるのに少々怪しいと疑いつつも、安さに負けて選んでしまったとの事で、その安い富士通スマホは結局幼馴染のお子さんの玩具として供される運命に成りました。


 その富士通スマホが何であるかはここで具体名を挙げませんが、同時期に同じキャリアで発売されたモデルが軒並みAndroid5.0までOSアップデート出来るのに対し、富士通のものだけが出来ないという致命的な問題を有しておりました。

 Android5.0までアップデートできれば例のIP電話のアプリも含め対応しているものが非常に幅広くなるだけに、全く富士通にはガッカリさせられますし、キャリアもキャリアだという風に感じました。


 そして、富士通の中古スマホがやたらと安いのも、おおよそそのへんの影響が少なくないのだろうとも感じました。



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 モックアップを本物の端末と間違えて購入される人の中に一定の割合で在留外国人の方々がおられます。

 そして、そういった方々に人気があるのはサムスンのGalaxyシリーズであります。


 そういった方々と何度か電話で話す機会がありましたので聞ける場合は色々と話を聞いているのですが、サムスンの携帯電話はGalaxyシリーズ以外も含め海外で幅広く販売され、中古市場でも大きなシェアを占めているという意見が結構聞かれました。

 ですからサムスンなら安心だと思って購入を思い立ったというわけですが、モックと本物を間違える云々はこの際横に置いておくとして、確かにGalaxyシリーズは日本の中古市場でもそこそこ安定した値がついているという気がしてまいりました。
 時々思い立って中古スマホを買う時にいくつか検討の俎上に載せたモデルの実勢価格を見比べてみるとサムスン製品が一歩高額である事が多かったのです。


 私は特にサムスンに肩入れをしなければならない立場ではありませんが、かつて使用した事があるSCL22(Galaxy Note3)も、発売から相当経ってから使い始めた割にはサクサク動いて充分に役目を果たしてくれましたし、不満に感じる事はありませんでした。
 車に据え置きにしてヤフーカーナビを稼働させるためだけに使用した事もありましたが、非常にスムーズな身のこなしでグッドジョブをしてくれました。


 サムスンの近年の市場からの評価がいかほどなのかわかりませんが、私はこういった点をもうちょっと世間に知らしめてPRしてみても良いのではと思いました。



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www.sankei.com
 


 携帯電話がより一層売れなくなったというニュースが入ってまいりました。

 日経新聞楽天のせいだとか値引き制限のせいだとかと書いていますし、私はそれらに加えて米中貿易摩擦に関連してファーウェイ端末が数ヶ月発売停止になった影響も相当大きいと見ておりますが、いずれにせよ、業界、特にメーカーサイドの努力とか創意工夫の無さに起因した消費者の「飽き」が長期的にジワジワと続いてきているのは間違いありません。


 各携帯キャリアは自分達の売り出すものが魅力に欠けているのを薄々感づいているのか、新商品発表会には芸能人を動員して無理やり華やいだ雰囲気を演出しようとしているようですが、それがむしろ「コレジャナイ感」をパワーアップする効果を発揮するに至り、実に微妙であるという風に考えております。


 今までとは違う切り口のセールスプロモーションの一つとしてリセールバリューの概念や比較的長い年月をスムーズに使い続けられるCPU性能を効果的に訴求して高額端末の割高感の解消を目指していくetc、今までの延長線上では無い、全く異なる「飽き」を目覚めさせる為の努力をしていかなければならないと、そのように私は考えております。




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