弊社では商品を出荷するのに、基本的に日本郵便の配送サービスを利用しています。
川崎や横浜で営業していた頃はヤマト運輸をメインに利用していましたが、日本郵便のゆうパックが箱の大きさだけで送料を計算する仕組みのため、比較的重量のかさばるものが多い弊社に好都合な事と、近くに宅急便センターは無いが郵便局はあるという地理的な理由により、日本郵便を利用しています。
ただし、あまりにも杜撰だと憤るような出来事が近頃色々ありまして、方針を変えるべきか考えるようになりました。
■レターパックライトの事案
日本郵便に「レターパックライト」という配送サービスがあります。料金は全国一律370円で、厚み3センチや重量4キロなどの条件内であれば速達と同等のスピードで配送される、10年以上前からあるサービスです。
運べる分量は少ないものの速達扱いなので急ぎのお客様にお勧めする事も多々あるのですが、今月7月12日に東京23区内のお客様に向けていつもの大和郵便局の窓口で差し出したものが、翌13日の午前に「厚みの制限を超えている」という理由により、勝沼郵便局から弊社まで返送されてしまいました。
私はその時たまたま弊社ポストのすぐそばで作業しておりましたので配達員の方から直接手渡され、その説明も伺ったのですが、そもそも大和郵便局の窓口で局員さんに対面で厚みと重量の制限を問題なくクリアしているから引き受けてもらった荷物が、どうして翌日になって「厚みの制限を超えている」という理由で帰ってきてしまうのか?を、その配達員の方に直接尋ねました。
すると、配達員の方は「確かにそれはおかしい」とすぐに納得され、結局返送扱いは取り下げられ、再びお客様の元に届けられるに至ったわけでありました。
しかしです。
その日に再びお客様の元に向かった商品が到着したのは14日ですから、本来レターパックライトで問題なく発送されるより1日長くかかってしまったのです。これならお客様はレターパックライトの370円をクリックポストの198円で済ませられた筈であり、その点に対して日本郵便は何ら言及する事無くシレッと済ませてしまったわけであります。
私から配達員の方に「このお客様はお急ぎだからレターパックライトを選ばれたのです!」と伝えていたにも関わらず、であります。
もう一つ問題点があって、レターパックライトが13日に戻された後に念のために再度、日本郵便ホームページ上で荷物追跡の状況を見てみたところ、12日に一度登録されていた情報が削除されて「番号が見当たりません」となり、その数時間後に再び確認してみると「13日 勝沼郵便局」というように、まるで私が13日に初めて差し出したかのように情報が変わっていたのであります。
私はお客様に対して、12日に郵便局の窓口に差し出した後から他のお客様の分と合わせて商品発送のお知らせメールを一斉配信しているのに、これではまるで「発送してないのに発送したと嘘をついている」かのようであります。
さて、12日に窓口で条件クリアを確認して差し出した時に問題なかったレターパックライトがどうして後になって厚みがオーバーしていると言われて返送されたのか。
配達員の方は何も仰ってくれませんでしたが、返送されてきた物を見た限り、どこかのタイミングで雑に扱われて厚みが増してしまったのが明らかでした。
かなり雑なイラストでご説明致しますと、横から見た場合のレターパックライトの梱包はこのようになっておりまして、中身は緩衝材の厚みも含めて2.5センチで収まるようにしているのが、レターパックライトの公式梱包が硬い素材で出来ているせいで中央部分が膨らんでしまい、3センチギリギリになってしまいます。
これに更に横方向から圧力を加えたから厚みが3センチをオーバーし、だから返送した、という経緯と見て間違い無さそうです。
荷物追跡のデータを見れば私が郵便局の窓口で局員さんに手渡ししているのがわかる筈で、そういった確認を怠って返送し、レターパックライトの速達性を失い、顧客の利益を損ない、さらにその怠慢を顧客に平然と責任転嫁しているわけでして、日本郵便の中の人達は良心が痛まないのだろうか、不思議でなりません。
ちなみにレターパックライトは郵便ポストへ投函する事も出来るサービスですが、このようなトラブルが以前から時折起きているので、私は必ず窓口で手渡しする事にしています。
■クリックポストの事案
冒頭に載せた写真がソレでありまして、クリックポストで発送した商品が郵便局と郵便局の間を渡るどこかのタイミングで破損させられ、梱包材のみ応急措置をした上でお客様の元に届けられました。
配達員からお客様に対して一応の説明はあったものの、受け取りようによっては私がこの壊れたり破れたりしたものを送りつけたかと誤解されかねない様子だったのもあり、お客様から一報を受けてそれほど経たないうちに差し出した大和郵便局に直接立ち寄って、経緯の説明(私が壊れたものを送ったのではなく郵便局のどこかで壊したか等)とお客様への謝罪を依頼しました。
ヤフーオークションで購入いただいたお客様でしたので取引ナビの一部を載せますが、私はあくまでお客様に対して「郵便局のどこかで壊れたのであって私(モックセンター)が壊れたものを送ったのではない」という部分の責任の明確な謝罪を求めたのが、対応した山梨郵便局の職員さんはこのような、火に油を注ぐような事ばかり話されてしまいました。
配送途中でトラブルが起きて破損してしまったのだとすれば、それは仕方のない事でありましょう。人間のやる事ですからミスはゼロではありません。
ですからその後のトラブルシューティングを常識の範囲で済ませて欲しいと要請した筈が、全く明後日の方角へ、そして火に油を注がれたのではたまったものではありません。
それで再び、差し出した大和郵便局の局長さんを通じて状況の確認を求めたのですが、対応にあたった山梨郵便局の上長とおぼしき男性職員さんから電話で平謝りされるだけで、相変わらず経緯の説明も再発防止策のようなものも無いまま、ただただ徒労感の残るやり取りを終えるに至りました。
これでは購入して下さったお客様に申し訳が立ちませんので、弊社としてお代を全額返金させて頂いた上でさらに代品をヤマト運輸で発送させて頂いたのですが、相変わらず、なぜ日本郵便の中の人達は問題を問題と真正面から向き合ってくれないのか、モヤモヤした気持ちが尽きないまま、でありました。
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郵便を巡るトラブルは神奈川県内で事業を営んでいた時もそれなりに起きておりましたので、単に山梨県の郵便局固有の問題というわけでは無いと解釈しています。
コロナ禍の巣ごもり需要でヤマト運輸と佐川急便が軒並み好業績なのに日本郵便だけ一人負けしているのは、ネット通販業者の多くがその問題を理解して利用を避けているからであります。
例え運送会社の問題であっても全てのお客様が運送会社と販売会社のどちらの責任か切り分けて考えて下さるわけではありませんし、そもそもその運送会社を選んでいるのが販売会社なのだからその選択をした販売会社にも責任があるわけでありまして、私はその責任について深く考え、近いうちにその考えた答えを弊社のサービスに反映させていこうと、そのように順序立てて計画したいと思っております。
あとは、これはネット通販業者の立場としてでなく、あくまで一個人として言えば、日本郵政グループ全体のガバナンスの欠如、コンプライアンス意識の低さを痛切に感じますし、各事業の経営状態が芳しくないままで行けば、やがてかつての日本航空や多くの金融機関のように公的資金の注入が避けられない事態になるのが間違いないわけでして、そのあたりの危惧と憤りも、少なからず持っています。
このような状態で経営が行き詰まって、このままでは不味いので公的資金入れますと言われても素直に納得出来るはずもありませんし、注入された公的資金が新生銀行のように3500億円まるまる焦げ付いたも同然になる事態も見えているわけで、そのへんの危機感をもう少し持ってもらいたいものだと、嘆かわしい気持ちになるわけであります。
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日本郵政グループは民営化されたとは言っても株の1/3は引き続き国が持っていて、だから経営トップは政府の覚えのめでたい人が収まるという体制で、これで日本郵政グループの各会社、職員さんに責任感を持てと言っても現場に何も響かないという事なのかもしれません。
色々と、日本のあちこちに軋みが目立つ、そんな事を思わずにはいられません。
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