モックセンター のブログ

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加水分解してしまう製品を取り扱う難しさ


 ゴムやポリウレタンなどの樹脂素材が空気中の水分などと反応してベタベタになってしまう事を「加水分解」と言いまして、ご存知の方はご存知なのですが、ご存知ない方も結構おられる厄介なもの、であります。


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 携帯電話・スマートフォン界隈におきましてはカナダのブラックベリーや台湾のHTCが2011~2012年頃まで出していた製品によく見られるものであります。


 新しいうちには全く顕在化しないのですが、発売から10年そこそこ経過したこれらの製品は、ほとんど全てが加水分解していて、モノによってはただ表面的にベタベタする次元を通り越し、樹脂そのものが溶けて隣に置いておいた商品とくっついたり、溶けたゴムがプラスチック部分に流れて最固形化したりと、散々な状態になっていたりします。


 これらの製品は、加水分解の状態が浅いものについてはアルカリ性の洗剤などで表面を削り落としてベタツキ感を取り払う事ができるものの、本来の製品と手触りや風合いが変化してしまうのは否めず、それをそのままお売りするわけにもいかないと考えています。


 ですから、とりわけブラックベリーが中国TCLで生産されるようになる前の元祖ブラックベリーの製品は、人気がそこそこあるのに、売るに売れない状態のまま悶々とした日々を過ごすことになっているわけであります。


 メーカーさんからすれば製造から10年後も保存しておくようなニーズを踏まえて物作りしていたわけでは無かったのかもしれませんですけれども、なかなか、難しいものだなぁと思ったりもしている所です。


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