モックセンター のブログ

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たくさん売れるから、モノ作りの覇者になれる。

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 世界のスマホ販売シェアにおいて日本メーカーの存在感がゼロに等しい状況でありつつも、他方で、カメラモジュールを筆頭に、日本メーカーが作った部品がいまだに世界のスマホメーカーにとって欠かせない存在として地位を保ち続けております。


 ですから、そのような状況を指して日本はモノ作り大国なのだという言説を振るうマスコミ各社も相変わらず目につくわけですが、果たして、日本メーカーの部品がいつまでも世界の中枢であり続けられるだろうかという疑問が、私には強く残っております。


 というのも、そもそもどうして日本のメーカーが作った部品が世界のトップに上り詰める事となり得たのか、その経緯が見過ごせないからであります。



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 今では全く想像すら出来ない事ですが、かつて日本国内では毎年5000万台以上の携帯電話が販売され続けておりました。しかもそのほぼ100%が日本メーカーの製品でありました。


 たくさん売れますから、メーカー各社は他社より秀でた商品を作ろうと必死になって開発競争に明け暮れました。


 初のカメラ付き携帯電話「J-SH04」(11万画素)が発売されたのは2000年11月ですが、なんとその2年半後には100万画素カメラが搭載されたJ-SH53が発売されております。この一点だけを取ってみても驚くべき早さで開発が進んでいるのがわかるというものですが、この競争を液晶やバッテリーや、その他様々な搭載部品ごとに繰り広げておったわけです。

 
 そしてそれが日本メーカーが他国の部品メーカーを圧倒的に突き放す原動力となったのは言うまでもありません。



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 しかし、改めて説明するまでもなく、日本メーカーのスマホはほとんど売れない時代を迎えております。


 たくさん売れていた頃であれば「高性能な部品を作れば必ず自社製品に搭載するからたくさん売れる。開発費もすぐにペイできる」という理屈で開発に全力投球出来たものが、今ではそんなにすんなりとは事が運びませんから、かつてのような開発競争に前のめりになるような事は出来なくなりました。


 そうなれば、もはや「モノ作り大国」だなどと偉そうな看板を掲げる事も憚られるような現状に差し掛かっているのだと、認めざるを得ないのではないかと、私は思うわけです。



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 日本人の悪癖の一つに「過去の栄光にすがり過ぎる」所がある。私はそのように考えます。


 日露戦争で我が国の連合艦隊がロシアのバルチック艦隊を打ち破った栄光が尾を引き、いつまでも大艦巨砲主義固執し続けたように、十数年前に世界をリードした日本のガラケーの栄光が、このスマホ時代に暗い影を落とすことになってはいまいか。私はそのように考えております。



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japanese.engadget.com


 Xperiaの四半期の販売台数が全世界でも180万台というのは、まさに末期的という他ありません。


 その他、富士通がリストラを加速させ、京セラも国内生産拠点の縮小統廃合を推し進めており、日本メーカーはもはや風前の灯火の感さえ漂わせています。


 端末の製造販売を順調に行えるというのは、新たに開発した部品の供給先が手堅く確保されているという事ですから、それが新たな技術革新や開発へのモチベーションへと繋がっていくわけですから、少なくとも我が国の全メーカーは、それとは全く正反対の方向へ強力に追いやられているという現状がここにハッキリとしているわけです。



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www.itmedia.co.jp


 この法改正によって国内国外問わず、キャリアが胴元になって販売する端末のほとんどが売上を落とすのは間違いない事と思います。


 既に風前の灯火状態の国内メーカーにとってはスマホ撤退の良いキッカケになるかもしれませんが、それによってこれまで世界をリードしていた部品の部分の優位性までもが失われていくようでは将来の日本経済に大きな禍根を残すでしょうし、極めて重大な懸念を示さざるを得ません。


 スマホの売上だけを近視眼的に考えるのではなく、そこから派生する様々な部品や関連産業への影響も含めて、もっと慎重な議論があっても良かったのではないかと、悔やまれて仕方ありません。




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