モックセンター のブログ

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菅官房長官の「4割下げる余地」発言について

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mainichi.jp
 

 私は特に現政権を支持するとかしないとかの立場をここで明らかにするつもりはありませんが、こと携帯電話業界に対する様々な圧力とも言うべき一連の経緯については、非常に腹立たしく、否定的な印象を抱かざるを得ません。


 そして今回、またしても菅官房長官からこのような発言がなされ、それによって携帯各社の株価が低下する等の即効性のあるマイナス効果が早くも現れ始めております。これは今後株価のみならず、様々な悪影響を日本の携帯電話業界に及ぼすであろう事は言うまでもありません。


 まず今回の発言については、いかにも素人的な無責任な言動でありましょう。

 
 日本国民は既にMVNO各社の低廉な料金サービスを選択しうる立場にありながら、それでもなおMNOキャリアを利用する人々が大多数を占めております。これは国民の自由意志の結果であって、何も強制的にMNOキャリアに縛り付けて、その結果として得たものではありませんので、批判される覚えなど全く無いと言えましょう。
 
 これが例えばNHKのように、国民に強制的に受信料契約を強いて、その結果として職員の平均年収が1000万円をゆうに超えているような組織に対する批判であれば「受信料を安くしろ」や「低所得者の免除を拡大しろ」等と言った理屈も十分道理にかなうというものですが、少なくともMNOキャリアはそうではありません。


 ですからやはり、菅官房長官の今回の発言は無理筋としか見なせません。


 さらに言えば、日本のMNOキャリアは全国の隅々までエリアカバーをし、そして全国の様々な地域にキャリアショップを設けて顧客サービスに努めており、この費用も当然、利用料金から財源を拠出しております。こういった手厚いサポートを、比較対象に挙げた欧米のキャリアは行っているのでしょうか。

 こういった前提条件の異なる材料を、さもフラットな環境で比べているかのように公衆の面前で開帳するのは、もはや悪質なデマの拡散行為といっても間違いではないでしょう。



 菅官房長官総務相時代から実に様々な形で日本の携帯業界の足を引っ張ってこられました。NEC、東芝、三菱、カシオ、日立といった名立たる国内メーカーが携帯業界から去っていったのも、ほとんど菅官房長官の負の実績といって間違いありませんし、それによって多くの雇用や国富を失った事に関する罪の意識が一つも聞こえてこないあたりに、薄ら寒いものを感じざるを得ません。



 現政権は新幹線や発電所などの公共インフラの海外輸出にトップセールスで積極的に関わっていながら、他方で、携帯インフラに関する海外輸出には全く興味を示さないばかりか、こうやって足を引っ張ってばかりいるというのが、本当に解せません。


 何も携帯業界の後押しをして欲しいなどと言うつもりはありません。ただ、せめて放っておいて欲しいというのが、私の切なる願いであります。



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