モックセンター のブログ

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老害の問題と田舎の問題は似ているようで全然違うので区別して考えるべきではないでしょうか

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 高知県土佐市で起きた移住者と地域の一部高齢者との間のトラブルについて大きな話題を集めておりましたが、それについて色々と取材された記事を読んだ感想として、これは田舎の問題というより老害の問題ではないか?と私は感じました。


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 企業の情報発信ブログが「老害」という上品ではない言葉を用いるのは良くない事ですが、されとてこれに代わるような適度な強度を持った言葉が見当たらないため、今回はあえて老害という言葉をフィルターをかけずに使い続けます。


 さて、例の土佐市の件について、多くの地域住民の世論として移住者の手柄を分捕っていこうとするならともかく、このごく一部の高齢者の乱暴狼藉をもってして高知県の問題とか土佐市の問題とかいう解釈をしてしまうのは、それはさすがに他の住民や関係者の皆様に気の毒であり、風評被害も甚だしいと言わざるを得ません。


 また、この手の老害問題は地方に限ったものでもなく、例えば「東京都議会のドン」と呼ばれる高齢都議の問題や東京23区選出の高齢国会議員の乱暴発言の問題などが世間を賑わせた過去をご記憶されている方も多いのではないでしょうか。


 わたくしごとではありますが、弊社は2010年に川崎市から横浜市へ移転するにあたって横浜市経済観光局のコンテストのようなものに応募、そして無事通過して、横浜市の支援を受けて港南区の過疎地域に移転する運びになっていたのが、本契約に判子をつく直前の土壇場になって介入してきた地域の村長(むらおさ)的な存在の不動産店一族から非常識極まりない下品な言葉を浴びせかけられ、さらに今後この人達にひれ伏していかなければならないらしい状況を察して撤退を決め、市の支援を辞退して保土ケ谷区に移ったという経験があるものですから、このヨッピーさんの記事を拝読しながら、当時の事をかなり鮮明に色々思い出したものでありました。

 横浜といえば都会のイメージを持つ方も多いと思いますが、駅から離れた山あいの過疎化の進む集落みたいな地域がぽつぽつあるものでして、そういう所は因習というか風習の面で、多少ズレた所があると、後にであった市内の別の不動産店の方から教わり、とても勉強になりました。


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 そういった私の時もそうでしたが、地方公務員の方というのはどうしてもそんなに強い態度に打って出るのが難しいものであると感じております。

 特に役所に勤めている一般行政職の方の中には、安定した勤め先を求めて学卒後に市役所に入った人が圧倒的多数であります。

 そういった安定にプライオリティを置く人が、声の大きい住民に歯向かえるかと言えば、それは難しいと思います。声の大きい住民と対立した事で役所で自分の居場所を失うような事にでもなれば・・・という不安に打ち勝つのは難しいでしょう。
 そしてそういった問題には都会も田舎も同じようなものでしょうから、ことさら「田舎が云々」というのは、問題の切り口としてやはり違うと私は感じます。


 ですから、これは都会でも田舎でもそうですが、不条理な局面に立たされて自分だけで対処するのが難しい場合は、自分の味方になってくれそうな「センセイ」と呼ばれる人とお近付きになるとか、早急に弁護士さんに相談して権利の保全に全力を尽くすとかして、戦闘態勢を整えていく必要があります。

 その戦闘態勢を整えるにあたって、公務員の方々というのはせいぜい中立的立場を保つので精一杯だろうという見立てで過度な期待をしないという前提を持たなければなりません。


 弊社のある山梨県甲州市の職員の皆様は、とても親切丁寧に、そして積極的に私の手助けをしてくださり、社交辞令を抜きにとても感謝しています。
 地方公務員の方というのは、敵と味方に分かれてバチバチやる局面ではなかなか難しい立場に置かれるのかもしれませんが、日常業務においては非常にホスピタリティの高い人ばかりですので、そういった面で敬意を持ってお付き合いさせて頂くのが良いと私は考えています。


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 さて、弊社は神奈川県から山梨県に移転して今月でちょうど5年になりました。

 移転した当時は本当に倒産寸前の窮地に追い込まれており、なんとか周辺の方々に謝り倒して倒産回避するのに精一杯な中で無理くりに打ち出した移住プランだったわけですが、こうして5年経って振り返ってみると、あんなに急に決めた割に思いの外よい選択をしたと、当時の自分を褒めてあげたい気持ちが湧いてきます。

 山梨県はこうも都合の良い田舎であるとは、住んでみないとなかなかわからないものであります。

 私は若い頃に勤め先の転勤で宮崎県に1年住んだ経験がありますので地方移住の全くの素人ではありませんが、宮崎と比べると東京への近さが心理的にも非常に安心感がありますし、意外と自然災害が少ない事とか、近年の新型コロナ禍におけるソーシャルディスタンスのとりやすさであるとか、あまり言及される機会のない長所がそこかしこに見られて、居心地の良さを感じております。


 地域住民の方たちは「色々諦めてる」感じがして、そこが非常に惜しいというかもどかしい部分もあったりしますので、この居心地の良い山梨県の再興になんとか貢献していきたいと移住6年目を迎えた私は考えております。



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