モックセンター のブログ

携帯電話スマートフォンのモックアップを販売しているモックセンターの中の人のブログです。中の人はTVチャンピオンケータイ通選手権の出場者でもあります。最低週に1度は更新したいと思います。弊社の業務に関するお問合わせは弊社ホームページのお問い合わせフォームや電話窓口にお寄せ下さい。

今年も1年ありがとうございました

 早いもので、もう今年最後の営業日になってしまいました。

 2008年5月の創業以来、今回で9回目の年の瀬を迎えるわけですが、これだけの数を繰り返しながらも、なお不慣れな感じが拭えません。もう少しこなれた、洗練された年の瀬の迎え方があっても良いのではとギリギリになって思うのですが、同じことを性懲り無く繰り返しております。


 さて、弊社では年末年始や夏季の臨時休業をさせていただく期間も引き続きネットショップでのご注文をお受けしているわけですが、近年ではこういった期間中に限り、商品代引き払いとNP後払い(要するに請求書による後払い)の受け付けを停止させていただく事としております。
 これには一つ理由がありまして、通常時と違ってご注文から手元に届くまでに幾日か時間が経ってしまって、何かしらの事情で不要になったお客様に商品をお受取りいただけずに、そのまま送り返されてしまう問題が続けざまに発生したのが、その最たる理由となります。例えば商品代引き払いでお受け取りを頂けなかった場合、行きと帰りの送料とその他付随する経費が弊社負担となって痛手となりますので、こういう問題が続くようでは、やむを得ず停止する他無いと判断した次第です。

 弊社のお客様は基本的にビジネスユーザーの方が多いため、普通の個人客向けのご商売と比べればいわゆる消費者トラブル的な問題は起こりにくいのですけれども、年末年始やお盆等の、多くの企業がお休みをいただく期間になりますと、個人名義のお客様の比率がグーンと高まり、それと比例して問題の発生件数が増えてしまう、そういう傾向が見られます。
 弊社はビジネスユーザー向けだから個人客の方々を軽く考えているというつもりはもちろんありませんが、画面に取り込める情報量には限りがありますので、やはりビジネスユーザー様に向けた情報により多くのリソースを割きたいという考えです。


 このあたりも念頭において置かなければならない課題の一つです。



 携帯ショップにとって年末年始は書き入れ時であるというのがこれまでの慣習でしたが、どうも今回の年末年始はおめでたいムードがそこまで見られず、今月いっぱいで店じまいをする予定の携帯ショップが、弊社のお取引先だけでも数軒はあるようです。


 携帯ショップは事前に閉店のお知らせを出してしまうと途端に全く売れなくなってしまう、なかなか難しい商売です。お客様の側になって考えると、あと数日で閉店する携帯ショップで契約するのはどうも気が進まないというのは致し方のない所ですが、携帯ショップとしても営業するからには最後まである程度売れてくれないと困るわけでして、そういったわけで、最後の営業を終えてから急にツイッターで「今日で閉店させて頂くこととなりました」とつぶやくというのが、携帯ショップあるあるになりつつある、そんな最近の携帯業界です。


 もちろん数日前や数週間も前に事前に周知を出す携帯ショップも少なくないのですが、閉店の周知を出した途端にパッタリと客足が止んで気の毒な状況になるのを何度も目にしてきましたので、「事前に周知をするべきだ!」と正論を吐きづらいと感じております。


 店じまいされる携帯ショップ様にも色々ありますが、複数の社員さんで和気あいあいと残務処理をやっておられるような所はそれほど多くはなく、結構ギスギスしていたり、たった1人で残務処理しなくてはいけなかったりと、あんまり明るい気持ちで訪れにくい雰囲気があるものです。私はそういった所へ赴いてお礼の挨拶をしたり、時には会社の愚痴をうかがったりするのですけれども、そこには悲哀しか無いと、いつも重い気持ちで帰路についております。


 もうかれこれ5~6年前の思い出になりますが、東京都西部で自動車電話の時代から地道にコツコツと経営されてこられた携帯ショップの社長様が店じまいを決断された時に、「まさかお宅(弊社)よりうちのほうが先に潰れるとは思ってもみなかった」と言われた事がありました。
 弊社にモックを供給して頂けるようになった当初から「こんなの集めてどうするの?」と怪訝そうに言われたり、そして弊社の経営状態をいつも気にかけて下さる大変心優しい社長様でした。社長様は当時、弊社はすぐに潰れてしまうだろうと内心心配されていたものの、それよりも前に自分が潰れてしまった。これまで偉そうなことを言って申し訳なかったと謝って下さいました。
 謝っていただく必要なんてもちろんある筈もないですし、むしろ、社長様こそ地道にコツコツとお客様に喜ばれる販売方法を考えてこられたのに、お店を続けられなくなった、それはつまりお客さんに見向きもされなくなってしまった、世の中の非情さみたいなものを感じて、社長様に対して同情が禁じえませんでした。


 携帯ショップの経営について言えば、残念ながら「正直者は馬鹿を見る」を地で行くような状況がありまして、ですからそこは、急に店じまいの知らせを出す携帯ショップのやり方にも、どうか皆さんご理解頂ければ幸いだと申し上げたいと思います。



 年末年始の話をしているつもりが、どちらかと言うと個人のお客様との付き合いづらさを愚痴るブログに、なりつつあります。

 
 世間一般に視野を広げて考えてみれば、今年一年ネットを賑わせた様々な事象の中で、何かしらの事業者と個人のお客様とのお付き合いにまつわるものも少なくなかったのではと思い起こされます。最近では某大手ピザチェーン店の問題がクローズアップされておりますが、この件を筆頭に、何もお客様が一方的に悪いわけではなく、双方にそれなりに問題が有るケースが多いのではと思います。


 私が他人事と思えないのもそこにポイントが有りまして、弊社で個人のお客様とあまり上手にお付き合いが出来ていないと感じているのも、私の方に何かしらの目配り不足があるからだというのがそもそもの大前提として考えているからです。


 ビジネスユーザーのお客様も、突き詰めれば皆様一人一人の個人の方々でらっしゃるわけですので、個人のお客様とどのように向き合うのかを考える中で、ビジネスユーザーのお客様に対する利便性の向上にも寄与していくと思います。

 
 ですので、年の瀬を迎えるにあたって私が考える来年の目標は、個人のお客様にとってももう少し使い勝手の良いサービスを打ち出していく、そういう所で考えております。




 率直に申し上げて近年の弊社には、これといった成長や進歩の跡が見られないという風に考えております。

 ですので、来年こそは目に見える形で画期的な進歩と成長を遂げて、もっと多くのお客様に使ってよかったと思われるサービスを作り上げていきたいと、そのように考えている次第です。


 今年もご愛顧頂きありがとうございました。

 
 来年もまた引き続きご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

帰ってきた・モックを本物の携帯電話と思われて注文されてしまう件

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hodogayamockcenter.hatenablog.com




 この記事を書いてから1ヶ月と少しが経ちました。この一連の記事で皆様からお寄せ頂いたご意見などを踏まえていくつかの対応を取りましたので、今日はその経過報告、および所見などを書いていきたいと考えています。


 さて、前回の記事で書きましたように、私はヤフオクの出品物について商品タイトルと商品写真の修正を行いました。
 修正前の時点で平均750種類の商品を出品しており、現在はそれを1品づつ修正を加えて、250種類弱を修正済みの上で出品しています。そして未修正のものはゼロとなっています。当初、11月30日にヤフオクの商品タイトルの文字数制限が変更される予定となっていたので、それを踏まえて、だいぶ控えめの出品数に抑えていたのですが、ヤフオクの改修スケジュールが大幅に変更となってしまい、やや当初の思惑よりも少なめの出品数になっています。


 そして、現在のヤフオクの商品ページはこのようになっています。


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 商品写真に入れ込む注意書きについては当初のものから変更し、「※注※」と、いかにも警告っぽい雰囲気を出してみました。


 これで対策は万全だ!と私は思っていました。。。。



 結論から先に書きますと、あろう事か、修正する前よりも間違えて購入される方の数が増えてしまいました。


 私がこの記事の中で書いたのはヤフオクで1ヶ月あたり3件という平均値ですが、それは750件前後を出品していた時の平均値で、修正後、150~250種類程度の出品数しか無いにも関わらず、この1ヶ月で既に3件も間違え購入が発生してしまいましたので、これは確率的には悪化したと判断するべきだと思います。

 
 もっとも、まだまだサンプルが少ないですから、過去1ヶ月の3件がたまたま多かっただけで、これを継続させることで平均が2や1に下振れする可能性も少なくないと思います。
 まず何より私が申し上げたい事として、皆様のご提案が間違えていた等とは全く受け止めておらず、単に、これまで想定してこなかった新しい課題が露見した、そういう風に私は見ています。



 そう、これまで想定してこなかった新しい課題が露見したのです。それは、修正後に発生した3件の間違え購入のうち2件は、ご自分の名前をアルファベットで記載する外国人とおぼしき方だった、という事です。


 日本語をある程度理解している外国人の方の場合、ご自分の名前をカタカナで記載する事が多いと思います。その逆で、ご自分の名前を日本語で記載できない方の場合、日本語の読解力はほとんど無いと想像できます。だからこそ漢字でいくら注意を促しても、伝わらなかったのでは?と予想できます。


 これまでも外国人の方の問題は多少はありました。ただ記録を見てみてもせいぜい半年に1回くらいでしたので、この1ヶ月の間の2件は偶然なのか、今後も問題が繰り返される恐れが高いのか、まだまだ結論付けるには早過ぎますが、念頭に置かなければならない新しい課題の一つとして、皆様にもご報告申し上げたいと思います。



 弊社サイトについては特段の修正は行っておりません。そしてこの間、間違えて購入された方が1件、間違えて購入しようと電話で問い合わせて来られた方が1件、それぞれ発生いたしました。


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 間違えて購入された商品はこちらの写真のものです。到着後に「サンプルが送られてきたので本物を送ってほしい」と問い合わせがあり、判明した次第です。見ての通り写真にも「サンプル」と記載があるわけですが、これでもやはりダメだったようです。


 弊社サイトで間違えて購入される商品の中には、あまり新しくない、もしくは非常に古い商品が少なくありません。


 今年実際に起きた事例で、auC401SAのモックを購入されたお客様がauショップにお持ち込みになり、この機種に機種変更したいとお申し出になられたという事がありました。そして、auショップの店員さんから「これはモックだから登録できない」と言われて、それで初めてモックだと気付いたという一連の経緯が弊社のお問い合わせフォームに寄せられたわけです。
 そもそもC401SAは17年も前に発売されたcdmaOneのモデルです。4年前に停波されているため、仮に本物でも登録することは出来ないのですが、なぜわざわざここまで古い機種をお買い求めになられたのか、なかなか究明が難しい問題で、これ以外にもドコモのムーバやJ-PHONEの商品などを「本物と間違えて」購入されるのが、弊社サイトで間違えて購入される方の特徴と言えます。


 間違えて購入されるのを防ぐためには単なる小手先だけの対応だけではダメで、なぜ購入に至ったのか細かい究明が必要だと私は考えているのですが、むしろ考えれば考えるほど難しく思えてきて、かれこれ7年、こうやって考えに考え続けてまいりました。




 弊社はあくまで売りたいと考えている立場です。


 「モックアップという言葉を知らない人が多い」というご意見が多数ありまして、私もその通りだと考えているのですが、他方で、モックアップという言葉を知らない人の中にも多少ニーズがあって、例えば最近では保育園や幼稚園の方からの引き合いが増えておりまして、こういった方々の中でモックアップという言葉をご存知ない方が結構おられるというのが電話でお問い合わせを受けていて感じたことです。
 ですから、「モックアップ」という言葉を知らないけれどもニーズはある、という所に刺さるプロモーションを行う必要性を感じておりまして、そしてそれは間違え購入を誘引する恐れもある、というジレンマを抱えております。

 
 「間違えて購入される」問題を野放しにしているようでは先々この仕事を続けられなくなる恐れがあるかもしれないという観点でこれからも対処を続けますが、他方で、間違え購入防止が先に来るようでは本末転倒で、ますます見つけてもらいにくくなりますので、これからもその両立を極めるべく、引き続き頑張ってまいりたいと思います。


 つきましては、この件と関係がある無しに関わらず、今後ともご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。

格安スマホ(MVNOの方)の将来に不安を覚えています


 最近のUQバイルさんはテレビCMを大量に打ちまくっておられますので、テレビで見ない日がありません。


 私個人的には深田恭子さんが好きなので嬉しいのですが、しかしギョーカイ的には、この状況はあまり好ましいものでは無いのではないか?と勝手に不安視をしています。


 と言いますのも、MVNOというのは様々なコストを削ることでMNOよりはるかに安価なサービスを提供するというのが本来の立ち位置ではないかと私は思っておりまして、しかし最近のUQバイルさんのように、KDDI傘下として豊富な資金力を武器に莫大なコマーシャルを打って、要するにコストをかけまくってシェアを奪いまくるような状況になれば、本来的な活動をしてきたその他のMVNO事業者が追いついていけずに、死に絶えてしまうのでは?と危惧をしているのです。


 また、それによって多くのMVNO事業者が死に絶えて、結局は既存のMNOと、それらのサブブランドのワイモバイルとUQバイルだけが生き残るようでは、元の木阿弥になってしまうではないかというのが、私の不安の最も大きな理由となります。


 
 実は弊社では数年前の一時期、とあるMVNO事業者の販売代理店となって販売に携わってみた事があります。


 それで弊社のある西谷商店街で、特に保育園帰りの親子連れが多く通る時間帯にうまい棒を付けたチラシをサンプリングしながら、多少興味のありそうな方々と商談と呼べるほど煮詰まってはいない緩やかな会話をさせて頂いたのですが、その数々の会話の中から、これでは少し手間がかかりそうだと判断し、結局は販売代理店を続けることを諦める判断を致しました。


 「手間がかかる」等と言うと、まるで私が楽をして稼ごうとしているかのようですが、そこまで甘い考えではもちろん無く、単純に時給換算と予想収益で釣り合わないと判断をしたという意味です。


 あくまで仮の話ですが、1つの契約をいただく毎にキャリアから頂けるインセンティブが3000円だったとしますと、その契約のために割ける時間はせいぜい数十分がいい所です。私の給料や経費が2000円/時だったとすれば、1契約を取るのに90分以上かけてしまえば採算割れになってしまいます。
 そして、実際に本気で取り組もうとすると、そうなる公算が高いと見て、それで続けることを諦めたわけです。


 ではなぜ手間がかかる、接客に長い時間がかかるかと言いますと、保育園に通うお子様がいらっしゃるような比較的若い現役世代の方々たちであっても、リテラシーがそこまで熟成されていないと感じたからです。


 おおまかな知識さえあれば、MVNOへの乗り換えがそんなに難しい話でないのは皆さんもよくご存知だと思います。もちろんそれはこちら側目線にならないよう、あくまで消費者本位で考えて、ガジェット好きが持っているようなスナドラがどうとか周波数がどうとか小難しい話は全くせず、同じスマホのまま料金が安い携帯キャリアに乗り換えられる。毎月の料金が6000~7000円だったのが2000~3000円に下がるというレベルの説明に過ぎないのですが、それを説明し終えるのに90分以上かかりそうな人の割合が思った以上に多かった、という意味です。


 携帯電話の普及率が50%を越えたのが2000年度で、ドコモがパケホーダイを始めたのが2004年ですので、デジタルネイティブ世代といえる人達が携帯電話を使い、毎月の料金に意識を払うようになってからゆうに10~15年の月日が経っております。これだけ時間があれば基本料金とiモード使用料とパケット定額制基本料の3つの構成くらい頭にあって良いはずだと私は考えていたのですが、現実はそうでは無かったと気付かされたのです。
 そして、あまり熟成されていない所をスタートラインとして、そこから時間をかけて拡販に取り組むためには、MVNOのインセンティブではとても足らないというのが私の判断だったわけです。


 この経験を通して私は、MVNOの普及がそこまで伸びてこない理由が、肌感覚として掴めてきました。



 こういった、利用者のリテラシーが思ったほど熟成されていないという状況を一気に突破する方策として、UQバイルさんの大量の広告投下は、ある意味で正しいのかもしれません。

 
 全国の販売店が各々で地道に説明を重ねても一気に数字を伸ばすことは出来ませんが、テレビのような破壊力と謎の信用力を持つ広告媒体を用いる事で、ある種のムードみたいなものが出来れば、小難しい話を著しく取っ払いまくった上で「なんかUQバイルがいいらしい」という印象を持ったお客さんをかき集められるからです。


 ただし、それではMVNOの本来的な立ち位置を逸脱してしまうではないかと、元の話へと戻っていくわけです。


 携帯電話の料金システムがわかりにくいのは事実ですが、そうは言っても10年や20年も使い続けていれば、もうそろそろ輪郭くらい掴めていても良いのではないだろうかと私は思っているのです。
 そしてその輪郭くらい掴めてさえいれば、あとはお金をかけたテレビコマーシャルの勢いに頼らずとも、消費者が各々で自分にあったMVNO事業者を見つけ出して契約する流れができて来るのではないだろうかと私は思っています。
 しかし現状がこれでは、MVNOの将来が不安で仕方がありません。


 ここ最近、主だった併売(複数キャリアを扱うお店)の携帯ショップの中でUQバイルの売り場スペースをしっかり確保するお店が増えてきました。それまで併売店が扱うMVNOといえばスマモバさんやUモバイルさんが中心でしたが、UQさんがポスターやパンフレットだけでなくモックまで配布するようになって、一気に形勢が逆転してしまいました。
 UQさんがZenFoneやHuaweiのモックを配布してくれる恩恵に浴している弊社がUQさんを否定的にコメントするわけにもいきませんが、さはさりながら、このままでは他のMVNO事業者は相当苦しむに違いないと、そのように感じている所です。


 かつてはツーカーアステルも上位3キャリアとの競争に敗れて歴史に幕を閉じていったわけでして、日本の市場環境や市場性から鑑みて、あまり多くの選択肢が求められていないという事なのかもしれませんけれども、私としては、やや寂しく感じている所でございます。

やりたい事が山ほどあります


 ここ最近の保土ヶ谷モックセンターではモックを仕入れてはお売りするのサイクルを延々と続けているだけで、安定はしているものの、何か進歩や変化が乏しいなと、私は思っています。

 私自身のポリシーとしては、「品揃えを出来る限り増やす」「早くお届けする」の追求を旨としてきまして、それは今までもこれからも引き続き欠かさずに続けていこうとしておりますが、しかしそれだけではダメで、大中小様々な付加価値の創造を常に模索しなければならないと、日々思考を重ねています。


コンビニ受取ができるようにしたいと考えています


 今後考えている様々なプランの中で、大中小で言えば小さなプランとしては、お届けする商品の受取場所を、お客様にとって都合が良いコンビニエンスストアをご選択出来るようにしたいと考えています。

 数ヶ月ほど前にヤマト運輸さんが中小のEC事業者でもコンビニ渡しが利用できるスキームを提供するようになりましたので、ぜひ弊社でも活用したいと考えている所です。

 ただし現状では、弊社サイトを運用している「おちゃのこネット」という会社の対応が始まっていないため、機能を弊社サイトに実装することが出来ません。数ヶ月前のヤマトさんがプレスリリースを出したばかりの頃におちゃのこネットさんにこの件の問い合わせを行いました所、いずれ実装させるつもりがあるという風な回答が来ましたので、そろそろ実装してくれるのではないかと期待を寄せています。

 弊社の場合はビジネスユーザー様が多いのでコンビニ渡しのニーズがどれくらいあるのか正直な所わかりませんが、例え一部のニーズであってもお応えできるに越したことはありませんので、ぜひやってみたいと思います。

スマホアクセサリーの卸や販売先開拓を手掛けたいと考えています

 大中小で言えば中くらいの位置付けのプランとしては、弊社のお客様でも非常に多いスマホアクセサリーを製造されている会社様の販売先を開拓、もしくは卸をやってみたいと考えています。

 
 これも私としては結構細かいところまで煮詰めて考えておりまして、具体的には、比較的お年を召されたミセスな女性の方々向けに特化して、そういう方々向けのスマホカバー等のアクセサリーを販売してくれるお店の開拓をやってみたい、と考えています。


 スマホカバーに代表されるようなアクセサリー類は、ラスタバナナさんやエレコムさんのような大手を除くと、あとは自前で販売店等を設立して販路を持つか、あとはネット販売が主たる販売先になるのではないかと思われます。ですが、そもそもネット販売に馴染まない顧客層もおられますし、実際に現物を見てみないことには魅力が伝わらない事が、ことにアパレル関連には多いのではないか?と私は考えております。
 ですから、既にミセスな女性向けのご商売をなさっている実店舗にこういった商品を展示していただいて、お客様に現物でアピールする事ができれば、より販売に繋がるのでは?だからこそ販路の開拓が必要なのでは?という風に考えたわけです。

 
 スマホアクセサリーの卸業をやっておられる会社様は既に何社かあるようですからそこに全く同じ業態で勝負を挑んでも仕方がありませんが、ある程度方向性を絞って、売り手買い手双方のニーズに細かく擦り合わせ出来るようにすれば、それはまた新しいお客様満足になるのではないかと考えています。

 
 販売先に関してはいくつか思い当たるフシがありますので、何らかの形でテストマーケティングに踏み切れたら良いなと、今はそのタイミングを測っているような状況です。



海外駐在員を置きたいと考えています

 
 「駐在員」と書くと仰々しいですが、海外で仕入れと販売をしてくれる現地人を作りたい、と考えています。


 中国でも欧米でも東南アジアでも良いのですが、現地である程度売れそうなモックを送り込み、その売上を元に現地のモックを仕入れて、それを弊社に送り込んでもらう、そういうサイクルを作りたいのです。


 以前スウェーデンにいるエリクソンマニアの方とそのような交渉をした事がありまして、それによって得た商品が「ノキア - 保土ヶ谷モックセンター」とか
モトローラ - 保土ヶ谷モックセンター」という形になったわけですが、なぜか先方の配慮でモックではなく本物の携帯電話が届いてしまったりと、正直な所あまりスムーズに事が進まずに今日に至っております。


 そのスウェーデンの件に関しては率直に言って失敗だったと言えるかもしれませんが、色々やってみた結論としては、もう少し平均所得の低い国であれば、場合によってはこれだけで家計を成り立たせる事ができるくらいの収益が出て双方にメリットをもたらせるのでは?と考えている所です。


 私は携帯電話が一つの文化だと捉えておりまして、それは日本のみならず、世界中の携帯電話を集められるものならばどんなものでも集めて、皆様にもお届けしたいと考えています。そしてそれは、カネにあかせてかき集める事も出来るでしょうが、私としてはそれと並行して日本の携帯電話文化を送り込むことで実現したいと思っています。

 
 この取組についてはまだまだ煮詰まっておりませんでして、頭のなかにぼんやりとあるに過ぎませんが、日々の業務と合わせて、遠からず何らかの形にするべく努力したいと考えています。







 やりたい事が色々とあるというのは幸せなことですから、今後も皆様からの声に耳を傾けながら、より良いサービスを作り上げてまいりたいと考えております。

ガラケーのモックが突如として激しく売れ始めました

 

 12月5日の20時48分から、怒涛の勢いでガラケーのモックが売れ初めて、あまりに突然のことに驚き、しばらくバタバタしてしまいました。

 

 具体的に何が売れたのかといいますと

 

page11.auctions.yahoo.co.jp

hodogaya-mock.ocnk.net

 

 これでございます。

 

 「シェフってなんだよ!?」

 「シェフはどこでどんな修行を積んだんだよ!?」

 「そもそも何料理だよ!?」

 

 などの疑問もあろうかと思いますが、それは横に置いておくとしまして、ヤフオクにて9個口で出品していたこの商品が12月5日20時48分に最初の1個が落札されますと、そこからわずか3分、20時51分には最後の9個目まで落札されて、そして無事完売と相成りました。

 

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 ありがとうございます。

 

 それにしても、12月1日のお昼に出品してからうんともすんとも言わなかったこの商品が、なにゆえ3分という短い間に一斉に入札が入って完売となるに至ったのか、ちょっと怪奇現象みたいな気もして、たまたま埼玉県内の高速道路のサービスエリアでこの様子を見ていた私は、思わず震えが止まらなくなってしまいました。

 おかげでポケモンを捕まえるべく投げ込もうとしていたモンスターボールが無意識にカーブボールになってしまって非常に困りました。

 

 そして、この動きはその後すぐに弊社のウェブサイトにも飛び火し、この数日の間にウェブサイトだけでも、同じ商品が合計17箱くらいご注文いただく事ができました。

 

 したがいまして、このガラケーのモックだけを100個以上ギッチリ詰め込んだ段ボール箱を計26個、右手が筋肉痛になりながらなんとか出荷させていただく事ができました。

 

 ちなみにこの商品、普段なら週に2個売れるかどうかという、少し窓際的な位置付けの商品でしたので、私共の準備が全く足りておりませんでした。ですからもう、それは必死に日夜作業を繰り返して、お客様のもとにお届けをさせて頂きました。

 

 ありがとうございます。

 

 

 それで私は、ようやく作業が一息ついた事もありまして、このムーブメントは、一体何が原因で起こったのか知りたい気持ちに駆られ始めております。

 全く何の原因もない自然発生的なものとはさすがに考えにくいと思ったのです。

 

 もしかしたらどなたか発信力のあるインフルエンサー的な御方にご紹介を頂けたのか?等とも想像致しておりまして、これは一つお礼の一言でも申し上げないわけにもいかないのでは、等と考えている所です。

 

 そして今後とも引き続きご贔屓にと、宜しく申し上げたい等とも考えている所です。

 

 

 私共がモックの販売をするようになってからだいたい7年ほどが経ちました。7年も経ちましたが、今でも時々、これまで想像もしてこなかったような所からご注文やご相談などを頂くことがありまして、その度に、まだまだ可能性があるものだなと勇気づけられてきました。

 

 率直に言ってここまで長く続けられるとは思ってもみませんでしたが、これはこれまでずっと、お客様自らモックの有効活用をお考え頂けたからでして、単純にお買上げを頂く事への感謝という以上のものを感じております。

 

 私も私なりにどうすれば新たな活用法をご提案できるだろうかと考えてはいる所ですが、私共だけで出来ることにも限りがございますので、今後も虚心坦懐、お客様のお声に耳を傾け続けていきたいと思います。

 

 ひとまず、ガラケーのモック詰め合わせをもっと多くの方にすみやかにお届けできるよう、可及的速やかに準備を行いたいと考えているところでございます。

 

 

 

皆さん、お店やフリマでモックを売ってみませんか?

 

 弊社では過去、2012年と今年6月の2度ほど、モックを売ってみませんか?とお呼びかけをさせて頂いたことがあります。

 初回はリサイクルショップ様限定、2度目はリサイクルショップ様以外にも実店舗をお持ちの様々な事業者様に対象を広げて、弊社サイトとツイッター、および弊社メールマガジンにてお呼びかけを致しましたが、そのいずれも前向きなお問合わせは数件頂いたものの、そこから先へは進めませんでした。

 

 なぜそんな事を呼びかけたのかといいますと、一つには実店舗をお求めのお客様が結構な数おられる事と、そして弊社にはモックがたくさんあって出そうと思えばいくらでも出せる事、この2つが主な理由です。

 

 できれば弊社でも秋葉原あたりに店を構えて実店舗販売を行いたいという願望もありますが、資金的にも人手的にも当分は実現しそうにないので、それならば出来る方を募るほうが実現する可能性がありそうだ、と考えたわけです。

 

 

 最近は路面店の携帯ショップ(非キャリアショップ)そのものが減ってきているのでなかなかお目にかかれませんが、かつては携帯ショップの軒先に、カゴに入れられたモックが1個100円くらいで売られているのを見かける事があったと思います。

 私もかつては当事者でしたからわかりますが、あれはあれでソコソコ売れるんですね。お子様連れの方や大人の方など購入されるお客様もそれぞれですが、それでお店の従業員の飲み会代の足しにするetcなど、双方にそれなりの需要があるというのはわかっていました。

 

 ですからそういったもので、モック販売を一つの収益源として捉えていただいても構いませんし、客寄せツールとして捉えていただいても構いませんので、売ってみませんか?とお呼びかけをしたわけです。

 

 

 過去2度の取り組みはいずれも失敗に終わりました。原因は色々あると思います。思い当たるところとしては

 

  •  周知力不足→募集しているという情報を広められなかった
  • メリットの訴求力不足→モック販売を行うことで自社にどのようなメリットがあるのか伝えられなかった
  • コスト面が折り合わなかった→送料等の費用負担がニーズに合わなかった

 

 他にも細かい問題点が多数あったとは思いますが、大枠としてはこのような反省を考えております。

 

 そして次回、また新たに募集を行いたいと考えているわけですが、これらの反省点を踏まえながら、どのような募集要項で、どのように募集していこうかと考え、ひとまず素案的なものを以下のように考えてみました。

 

【募集対象】

法人、個人問わず。実店舗の有無を問わず、リアルのフリマでの販売も可とする。要するにネット販売で弊社とバッティングしなければ良し。

 

【対象商品】

シェフの気まぐれモック1300個以上セット 【ヤマト便発送専用商品・送料無料対象外商品】

 

【販売方法】

実店舗やリアルのフリーマーケット等の実売チャネルに限る。販売価格はご自由に決めて頂く。保土ヶ谷モックセンターのサイト上に販売先情報の掲示も行う。

 

【代金】

初回に限り無料とする。

 

【送料】

弊社まで引き取りに来て頂ける場合は無料。それ以外は原則としてヤマト便の実費(3500~8000円程度)をご負担いただく。ただし、販売場所に弊社の広告を掲示し、ここで欲しいものが見つからない場合は保土ヶ谷モックセンターのウェブサイトでお探し下さいと宣伝して頂ける場合に限り、5000円台までの送料(東は秋田、西は兵庫くらいまで)を弊社負担とする

 

【返品】

不可。売れ残りの処分等についてはお客様方にて法令に則った形でご対応願います。

 

 

 要件が細かくなってしまうため、訴求が難しいと頭を抱えているのですが、ひとまず、「モックを売ってみませんか?」という事で考えております。

 

 

 

 いつから募集するのかという事については、まずはこのブログで皆様からご意見をいただけるようであれば手直しをしつつなるべく早急に、と考えております。上記の要項ですぐに手を挙げて下さる方がいらっしゃれば、ぜひ弊社のお問い合わせフォームまでお知らせ頂ければと考えております。

 

 わたしは高校生の頃に友達と一緒にフリーマーケットに出品をした事があります。わたしは主に、子供の頃から溜め込んでいた野球カードを売りました。他には家電量販店の福袋に入っていた中で不要なものなども売ってみて、ソコソコ売れました。酸いも甘いもありましたが、良い経験になりました。出来ることならば、またやってみたいという気持ちもあります。

 また、例えば高校生や大学生くらいの方が社会勉強の一貫としてそういったものに取り組んでみようという事があれば、上に書いた要件はあまり細かくこだわらずに、できるだけご協力したいという考えもあります。

 

 もし何かご意見やご批判などがございましたら、お気軽にお寄せいただければ幸いに存じます。

 

 

日本政府のモバイルに関する政策は産業の育成を踏まえておらず、先が読めませんね

 

 今日はいつもと違って私事から離れ、愛する携帯電話産業への憂いについて書かせて頂きます。

 

 私はかねがね、日本の携帯電話産業は将来、世界有数の地位を築き、日本有数の大産業になれると考えてきました。

 

 端末もインフラもコンテンツも常に世界で最も高いクオリティを作り上げてきましたし、今ではアメリカ勢の独壇場となってしまったOS(オペレーションシステム)分野においても、元はと言えばトロンという大変優秀な日本人研究者が開発されたシステムがあった筈ではなかったかと、そのように考えてきました。

 

 ですが、これだけのものを持ちながら、残念ながら我が国の携帯電話産業は端末もインフラもコンテンツもOSも、ほぼ全てにおいて他国の後塵を拝しているのが現状です。

 

*■ ガラケー化の発端「PDC

 

 一体どうしてこうなってしまったのでしょうか。

 

 それは、メインプレイヤーである個々の民間企業にも大きな責任があるのはもちろんとしつつも、それにも増して責任が大きいのではないかと私が考えているのが、日本政府そのものです。舵取りが不味かったのではないでしょうか。

 

 まずどうして日本の携帯電話が「ガラケー」になってしまったのかと言えば、第2世代方式と呼ばれるデジタル携帯電話の通信方式で、世界の大多数が選択したGSMではなく、日本独自のPDC方式を選んでしまったのがケチのつき始めだったのではないでしょうか。

 NTTグループが開発したPDC方式をNTTドコモが選択するのは理解できるとしても、日本移動通信(現au)がGSMを選択したのを当時の郵政省(現在の総務省)が却下したのは、これは完全に誤りだったと言わざるを得ません。

 

 こうして第2世代が完全に日本の独自方式で固められた為、国内の端末メーカーもインフラメーカーも日本国内で売るのが前提の商品、つまりガラケーを作るようになるのは必然だったのです。

 逆に欧米の端末やインフラのメーカーが日本市場に割って入ることができなくなり、それがやがて一種の貿易摩擦のような問題となって、そして日本移動通信とDDIセルラーがアメリカクアルコム社のcdmaoneを半ば強引に導入させられる事態へと発展してまいります。

 

 この第2世代のデジタル携帯電話の方式を選ぶにあたって日本でもGSMを選んでさえいれば、国内の端末やインフラのメーカーが日本で売るためのものと同じような設計で海外向けモデルの商品開発が出来たわけで、いわば政府自らが誘導してガラパゴス化への道を歩ませたという歴史的経緯があったわけです。

 

*■ 政府による販売方法規制の始まり

 

 少し愚痴が混じりますが、弊社が2008年に創業した時の最初の事業は、普通の携帯ショップでした。それが全く軌道に乗せられないまま閉店し、紆余曲折を経てモック屋となったわけです。

 この2008年は携帯電話業界にとって負の歴史と呼ぶべき、暗澹たる1年でありました。携帯電話の年間販売台数がたった1年で5200万台から3600万台まで急落してしまったのです。

 

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引用 JEITAホームページ 統計資料

 

 この2008年頃の携帯電話業界は、これもやはり政府からの要請というか規制と言うかで、携帯電話の販売方法を根本から見直さざるを得ない状況に追い込まれておりました。

 

 それまで新規契約で、安いもので0円から、高くても1万円から2万円も払えば購入できた携帯電話の販売価格が、いきなり5万円以上に値上がる事となりました。これでは売れなくなるのも当然のことです。

 

 なぜそのような事になったのかといいますと、資金力に勝る大手キャリアが携帯電話を安く売ると、資金力に劣る後発のイーモバイルが公平に競争出来ないから、というのが政府の言い分でした。

 

 ではなぜ政府はイーモバイルをそこまで守ろうとしたのでしょうか。

 

 それより少し前に、政府の肝いりで携帯電話の新規参入が行われました。しかしこれが大コケも大コケで、散々な状況に追い込まれたのです。

 

 ブロードバンドを手がけるイー・アクセス、ヤフーBBでおなじみのソフトバンク、そして森ビルやTBSが共同で設立したアイピーモバイルの3社が政府から正式に許認可を受け、周波数の割当も行われる見通しとなったわけですが、ソフトバンクは新規参入の方針を撤回してボーダフォンの日本法人を買収する形での業界参入を果たし、アイピーモバイルに至ってはサービス開始にこぎつけることさえ出来ずに会社を清算する事態に追い込まれ、結局無事にサービスインにこぎつけられたのはくだんのイーモバイルただ1社だったのです。

 

 政府肝いりで行った新規参入の虎の子の1社を必死に守ろうとするあまり、それまでほぼ100%国内メーカーで賄ってきた携帯電話販売台数を半分近くまで減らし、その影響を受けて携帯電話の製造から撤退するメーカーが相次ぎました。

 兎にも角にも「ガラケー」ですから、作っているのも国内です。売れなくなった影響はそのまま国内にモロに波及し、全国各地の携帯電話製造工場が閉鎖を余儀なくされましたし、失業する人も多数に及んだのは間違いありません。

 

 元はと言えば、市場が成熟しきった2000年代の中頃になって新規参入というのが無理筋でした。それよりも前から業界関係者の間で「上位3キャリアまでしか生き残れない」と言われており、実際にアステルツーカーといった下位のキャリアが次々と淘汰されていくのを目の当たりにしてきましたから、何をか言わんやだったのです。

 

 そういったはなから無理筋の政策を、更に無理を押し通そうとするあまりに日本の携帯電話産業の活力を大幅に削ぎ落としてしまったこの顛末も、大変悔やまれる所だと思います。

 

*■ 強度を増す販売方法規制と、その弊害

 

 最近では、政府が繰り返し、スマートフォンを高く売る事を要請してきており、現在は要請の域を超えて完全に規制の段階にまで踏み込んでまいりました。

 

 しかしそもそも、どうして高く売らなければならないのか、その根本的な理念が今の日本政府に備わっているのかが疑わしく感じています。

 

 政府としては店頭価格を高く売るよりも、最終的に数が捌けてお金が回り国内経済の一助になる事のほうが重要ではないかと思います。

 また、消費者心理としては入り口の敷居は低ければ低いほど入り口の先に進みやすいわけです。住宅販売だって自動車だって安いほうが幅広い層に売りやすいわけでして、それをことさら高く設定し消費者心理を冷え込ませる方向へ舵を切りたがる、その意図はどこにあるのでしょうか。

 

スマホ値引き規制で携帯出荷が過去最低に、国内メーカー大打撃も総務省はさらに規制強化へ | BUZZAP!(バザップ!)

 

 この記事にこう書いてあります。

 

なお、出荷台数の減少でとりわけ影響を受けているのは国内メーカー勢で、スマホシェア5割を占めるAppleが3.1%減にとどまったのに対し、ソニーは28.5%減、シャープは46.4%減に。

 

 これではアベノミクスに逆行させているだけではないでしょうか。

 

 

*■ 政治の力を前向きに使っていくためには

 

 例えば鉄道インフラや原発などについては安倍首相が自らトップセールスで世界に売り歩くなどして産業の育成に取り組んでいるわけですが、携帯電話産業については全く逆に、なかば意図的に衰退に追い込まれているといって過言ではありません。

 

 携帯電話産業だって大きく育てば国内に多額の税収を注ぎ込む事ができるわけですし、製造工場などは雇用不足の地方にとってかけがえのない雇用創出の場となりうるわけですから、政府は目先の規制に躍起になるのではなく、先々を見据えて、携帯電話産業の育成に舵を切ってくれないものでしょうか。

 

 また、携帯電話業界は全般的に、政治力が大きく劣っているようにも見えます。

 

 以前ジャーナリストの神尾寿さんがツイッターで「携帯業界も議員を送り込んだりしなくては」という趣旨のご発言をされていたように記憶しているのですが、まさに神尾寿さんのおっしゃるように、業界団体で組織内議員を送り込むなり、戦略的に政治献金を打って政策を誘導するなりしなければ、このままでは力ある携帯電話業界が全く生かされないまま、誰も望まない土管化にひた走る事になるのではないだろうかと強く危惧を致している所です。

 

 

 今から15年ほど前、日本の携帯電話業界は間違いなく世界をリードする立場にありました。それが今では全く異なる様相を呈しています。そのことに対する危機感を官民それぞれに強く持ってもらいたいと、そのように感じている所です。