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ユーザーの流出が止まらないNTTドコモが、起死回生を期して全国各地のショッピングセンターなどでドコモショップのサテライト店舗を設けたり出張販売をして、なんとか契約を取ろうともがいています。
NTTドコモでは家電量販店やショッピングセンターなど販売施策を強化することで、なんとか顧客基盤を死守しているようだ。
この石川温さんの記事で書かれているまさにこの部分を私も各地で目にするのですが、NTTドコモのブランドイメージを毀損するような酷いものばかりだと感じています。
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かつて圧倒的なシェアを誇っていた頃のドコモショップはアピアランスの基準がとても厳しく、それこそメガバンクの窓口のような雰囲気がありました。
ドコモの主だった顧客層もそういった点がドコモを支持する重要な要素になっていたのは間違いないと思うのですが、現在行われているドコモショップの出張販売はその全く正反対の方向性であります。
まず、スタッフの服装は私服そのもので、スーツやオフィスカジュアルでもなく、キャリアスタッフのジャンパーやハッピなどの制服類が全く無く、一見するとスタッフと客の見分けすらつきません。怪しい人に話し掛けられているかのような違和感を覚えます。
先日目にして思わずギョッとしたのが、「ワイルドスギちゃん」のような服装の中年男性とアニメのパーカーを着た無精髭の男性の2人組がスーパーの出入り口で行っていた無愛想な出張販売で、これを運営している代理店は本当に契約を取ろうという意欲があるのか、非常に疑わしく思えたものでした。
ショッピングセンターなどで行われる出張販売といえば、ミネラルウォーターの拡販や、最近では古物商の出張営業などもよく目にするのですが、それらと比べても明らかに雑であります。ミネラルウォーターなどを拡販している彼ら彼女らはそれなりに清潔感に気を配っている様子が見て取れますし、言葉遣いも丁寧です。
人の出入りが多い場所でああいった粗雑な事を繰り返して得られる契約と、失うブランドイメージでは、失うものの方がはるかに大きいと思うのですが、果たしてドコモの内部はどう捉えているのでしょうか。
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今のドコモは通信品質の問題がクローズアップされる事が多いように思いますが、そもそもそれ以前に組織の方向性や秩序といった根幹部分が相当ガタついているように思われてなりません。
根幹部分のガタつきをそのままに、通信品質やマーケティング、代理店の管理などを対処療法的に手掛けても、あまり納得のいく成果には繋がらないという気がしますし、ドコモの低迷も長引きそうだという風に私は感じています。
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