モックセンター のブログ

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楽天モバイルが本格的に契約者を増やすためにはリアル販路の大幅増が不可欠です

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 楽天モバイルが息を吹き返しつつあるようです。


 auとのローミングを再開させた事で通信エリアに関する不安を払拭出来たのが好材料で、さらに最大手ドコモの通信品質悪化問題解決が長引きそうな観測が出ているのも楽天モバイルにとって追い風になると思います。


 楽天モバイルはミニマムチャージを0円とするプランを廃止した事で一気に勢いを失いましたが、今は持ち直しつつあります。これまで本当に山あり谷ありで、一言で言えば不安定、この先が全く読めない雰囲気に包まれています。


 それもこれも、販路の多くをネットに依存しており、顧客の流動性が大手3社と比べて著しく高いが故であります。


 ですから今後は、あまりあちこち動き回らない定着性の高いユーザーの獲得が急務であります。



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 楽天モバイルのリアル販路として目につくのがキャリアショップですが、キャリアショップは昔から新規顧客獲得の場としては弱い所として考えられてきました。

 というのも、消費者の目線で言えばキャリアショップに足を運ぶ労を取り、心理的ハードルを乗り越えなければならないからです。それゆえキャリアショップは既存ユーザーが手続きや修理といった明確な目的を持って足を運ぶ場所という位置づけとなってしまうのです。


 大手キャリアが昔から家電量販店を重要な販路として大切にしてきたのも、家電量販店はキャリアショップと比べて気軽に足を運びやすく、別件で来店されたお客様に目を向けてもらえる機会も得られるからです。
 ですから地域ごとの新規契約の販売店ランキングで上位に来るのはいつも家電量販店というのが業界の常識中の常識でありました。


 だから家電量販店に注力せよ、と言いたい所ですが、楽天モバイルの親会社と家電量販各社は多くの部分でライバル関係になりやすい性質上、家電量販各社が楽天モバイルの拡販に力を注ごうとは考えないと思います。
 家電量販店の店員さんは日頃からネット通販の販売価格と競争させられて辟易としていますから、携帯電話だけは頭を切り替えて拡販しようとまでは、なかなか合理的になりにくいと思います。


 ですから楽天モバイルは、家電量販店と比肩するような集客力のある新たな販路を築かなければなりませんし、私はそこで、全国各地にあるスーパーマーケットを推挙したいと考えています。



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 私が若い頃に勤めていた携帯販売代理店は、とある大手スーパーにテナントで販売店を出しておりました。ですから私は、そのスーパーのテナントで出店している携帯電話販売店で、東は横浜から西は宮崎まで、店長やらエリア責任者やらという役割で深く関わる経験をしておりました。


 その経験を通して申し上げたいのは、スーパーマーケットは販路として非常に強いという事であります。


 何より非常に多くのお客様が夜ご飯や朝ご飯の食材を求めて高頻度で来店されるのです。皆様の中にも週に何度もスーパーに行かれる方が少なくないと思いますが、そうやって高頻度で来店される皆様は、したがって高頻度でテナント店舗の看板や拡販POPを目にして行かれるわけでして、この広告効果は計り知れません。

 大手キャリアで月に6000円使っている情報感度があまり高くない消費者の方でも、さすがに週に何度も通うスーパーで「楽天なら月に2000円!」と書かれたPOPを見続けていれば頭にインプットされるものですし、MNP移行の萌芽がやってきてもおかしくありません。


 ですから楽天モバイルは、キャリア自ら音頭を取って既存のキャリアショップがスーパーマーケットのテナントとして入れるように仕向けるべきであります。

 近づきにくい路面店のキャリアショップを近づきやすいスーパーマーケットのテナントとして生まれ変わらせ、それによって新規顧客獲得に弾みをつけるべきであります。



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 ただスーパーマーケットにテナントを出すだけで満足していてはいけません。

 楽天モバイル楽天市場のグループ企業としてシナジー効果を出せる立場にあるわけですから、スーパーマーケットと共同で楽天市場の有力な出店者と物産展のようなものを開催して、スーパーマーケットの集客に貢献し、楽天市場の出店者の売上増に貢献し、楽天モバイル店舗とお客様との接点創出に繋げていく事ができるはずです。


 携帯販売だけで利益を上げるのは大変ですから、楽天モバイル店舗で楽天市場のカタログショッピングのようなものができる仕組みを構築してネット通販に疎い方々にも楽天市場を安心安全にご利用いただけるようにして、お店の売上に繋げていくことも出来るのではないでしょうか。



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 私は以前から、携帯電話販売は障害者雇用との相性が良いのではないかと考えておりました。

 一口に障害者といっても様々ですが、例えば足の不自由な方が、それだけを理由として福祉作業所で作業に当たる日々を送っておられる事例も多いと聞きますが、そういった方にとって、あまり体を動かさずに済む携帯電話販売はうってつけだと私は思うのです。

 ですから、そういった方々の働く場、社会参画の場としての楽天モバイルリアル店舗というものもあって良いと思います。

 それがスーパーマーケットのテナントであれば防犯やバリアフリーの面でも既に整えられている可能性が高いですから、スムーズに事が運ぶのではないでしょうか。

 また、楽天グループの企業理念を社会に示す場ともなるでありましょう。


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 私には楽天モバイルに肩入れする特段の理由はありませんが、ただし、政府肝煎りの政策で新規参入させて兆単位の設備投資をさせた会社を手のひら返しでむざむざ潰すような事は、決してあってはならないと思います。

 そのような事では今後国の内外の企業や投資家が国内に投資するのを躊躇うことに繋がりかねませんし、それで国の将来に暗い影を落とすのは間違いないと危惧しているからです。


 ですから、なんとか楽天モバイルには羽ばたいてもらい、安定軌道に乗せて欲しいものだと切に願っております。 



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